第64回全日本総合バドミントン選手権大会観戦記

12月8日観戦記

男子シングルス

男子シングルス1回戦では、日本ランキング6位の佐伯浩一(NTT東日本)に全日本ジュニアチャンピオンの高校1年生桃田賢斗(富岡高校)が挑みました。
「相手が格上の人なので向かっていく気持ちでは入った。」桃田は、第1ゲーム巧みなネット前のショットやスマッシュ&ネットと積極的なプレーで15-8と大きくリードを奪う。しかし佐伯はクロスカットミスでポイントをあげると連続7ポイントを奪って15-15の同点に追いつく。強気で攻める桃田はスマッシュや佐伯の足を止めるネットショットを鮮やかに決めて突き放し、21-16で桃田が奪った。
第2ゲームに入ると、スピードを上げてネット前に詰める佐伯のプレーの前に、桃田は第1ゲームのように思い通りのネットショットを繰り出せない。またスマッシュミスやロブの精度も落ちずるずると一方的なゲーム展開となってしまう。結局このゲームは21-8で佐伯が奪った。
ファイナルゲームになっても佐伯のスピードに桃田は対応出来ない。「もう少し考えてプレーすべきだった。どうすれば自分が有利にプレーできるかを・・・」と桃田が振り返ったように、ネット前のショットにこだわり過ぎたのかミスが目立ち、佐伯がペースを奪う。佐伯はスマッシュを決めて19-15とすると桃田のバックハンドでのレシーブがネットにかかり、最後は佐伯がクロススマッシュを決めて21-16で佐伯が2回戦に勝ち進んだ。

女子シングルス

女子シングルス1回戦では、日本ランキング9位で昨年のこの大会ベスト4の松友美佐紀(日本ユニシス)と全日本ジュニアチャンピオンでインターハイ3位の高校1年生奥原希望(大宮東高校)が対戦した。
第1ゲーム序盤は松友が単調なプレーの奥原のミスに乗じて6-3とリードする。しかし奥原はこのゲーム初めての長いラリーを制すると、タイミングをはずした絶妙なヘアピンを決めてリズムを掴み10-7と一気に逆転する。この後は一時1点差まで追い上げられたもののリードを保ったまま押し切り21-18で奥原がこのゲームを取った。
第2ゲームは、松友が早い仕掛けで連続6ポイントを上げリズムを取り戻し、10-2として奥原を寄せつけない。特にフォア奥へのロブが有効的で奥原のミスを誘うと共に、奥原のショットが乱れてこのゲームは21-15で松友が奪う。
ファイナルゲームに入ると、奥原が長いラリーも粘り強くつないでいくプレーで5-2とリードすると、集中力を欠いた松友から連続8ポイントを奪い主導権を握る。スマッシュ&ネットなど強打を織り交ぜての攻めで21-10と一方的なゲーム展開となり奥原が勝利した。
奥原は「松友選手との対戦が決まりワクワクして楽しみだった。挑戦者の気持ちで楽しむ気持ちがそのまま試合に出たと思う。昨年よりショットの切れ味が出てきたし、スピードがついたと思うので明日の試合(栗原文音・日本ユニシス)ではラリーして相手のミスを誘う自分の持ち味を出して、勝ち急がず一本一本を取って行きたい。」と抱負を力強く話した。

男子ダブルス

男子ダブルスは予選勝ち上がりの新開裕介/川内崇士(NTT東日本)と日本ランキング11位の野口勝利/山崎裕太(日本大学)が対戦した。
第1ゲームはお互いに点を取り合い、5-5の同点から川内のスマッシュなどテンポよく決めていき5連続ポイントで12-6と新開/川内がリードする。野口/山崎も得意のドライブで反撃するが、ネット前などの肝心な場面でミスが出て15-15とするのが精一杯でリードを奪うことができない。野口のサーブミスや新開がスマッシュを決めるなどして4連続ポイントを奪い、新開/川内が19-15とし、最後は新開がプッシュを決めて21-16で奪った。
 第2ゲーム、野口/山崎がドライブでチャンスを作り、素早くローテーションしてスマッシュを決めていく得意のパターンでリードを奪う。スピードに対応しきれない新開/川内はミスが重なり、7連続でポイントを奪われ18-6とされる。ミスを修正し、スマッシュプッシュなどで6連続ポイントするも結局は21-15で奪われ、決着はファイナルゲームに持ち越された。
 ファイナルゲームは「うまく攻めることができなかった。」と野口が振り返ってようにネット前でミスが出て、自分たちのラリーができない。自分たちのリズムを取り戻した新開/川内は連続ポイントを重ねていき、16-8とリードし、主導権を握る。レシーブに回ることが多い野口/山崎は反撃のチャンスを作れず、21-14で、新開/川内が勝利した。明日は大嶋一彰/三橋智希(日立情報通信エンジニアリング)と対戦する。
試合後、「まずは1勝できた。一つひとつ頑張っていきたい。」と川内が語った。一方、敗れた山崎は「今年1年はあまりいいものでなかったが、その分見つかった課題も多かった。来年頑張りたい。」と話し、大学3年生ペアは悔しさとともにリベンジを誓った。

女子ダブルス

 女子ダブルス1回戦では、昨年のこの大会でベスト8に入った高校生ペアの高橋沙也加/古西佳那子(高岡西高校・3年生)が馬上愛実/下崎彩(北都銀行)と顔を合わせた。
 これまで過去一度対戦して高橋/古西がファイナルで勝利しており、社会人ペアにとっては是非とも雪辱したい一戦となった。
 対戦前に馬上は「上げることが多くサウスポーの高橋に決められたので、先に攻めて行きたい」と話していたが、第1ゲームは1点を争う好ゲームとなった。ゲームメイクに先に苦しんだのは高橋/古西。立ち上がりにネット前のミスが続き馬上/下崎が5-2とリードするが、高橋のスマッシュから前に詰めてのプッシュや古西がネット前ショットを確実に決めるのに対し、ミスが出始めた馬上/下崎は逆転を許し15-13と高橋/古西がリードした。しかしここで馬上のセンターへのスマッシュ攻撃や高橋のサーブレシーブミスなどで連続5ポイントを奪い18-15と再逆転した馬上/下崎が、このまま流れをものにして21-16でこのゲームを奪った。
 第2ゲームに入るとお互いに連続ポイントを奪い合うゲーム展開となった。高橋/古西は、攻めながらもネットにかけてしまうミスの続く馬上/下崎に7-0と大きくリードする。しかし馬上/下崎も古西のスマッシュを下崎が鮮やかにレシーブエースを決めるなどして、連続6ポイントを奪うなどなかなかお互いに流れを掴むことができない。結局18-19とリードされながらも粘り強くラリーを展開した高橋/古西が、高橋のスマッシュで同点とすると下崎のサーブレシーブミスなどで21-19と奪い返し、決着はファイナルゲームにもつれ込んだ。
 ファイナルゲームは立ち上がり高橋/古西がサーブまわりで3本連続して簡単に失点してしまう。
しかしこうした流れを馬上/下崎は4本ものサーブミスで断ち切られたかと思われたが、攻めを焦る高橋/古西に大事な場面でミスが出てしまう。ゲーム終盤18-16と馬上/下崎がリードすると下崎のスマッシュに馬上がネットに詰めて決めると最後は古西のネット前でのバックハンドショットがサイドアウトとなり21-16で馬上/下崎が勝利した。
試合後馬上は「打たないといけないところで打てていない。下崎に打たせるようにネット前で勝負したい。」と話せば下崎も「サーブミスは明日はないでしょう。ハーフショットをうまく使いたい。」と明日の今別府靖代(ヨネックス)/小池温子(広島ガス)戦に気持ちを切り替えていた。

混合ダブルス

混合ダブルスはともに全日本社会人でベスト8に入った小松崎佑也/新玉美郷(NTT東日本)と鈴木大裕(東北マークス)/小森美希(北都銀行)が対戦した。
 第1ゲームはお互いに点を取り合うが、スピードで上回る鈴木/小森がスマッシュをドライブでリターンし、一気に攻め立て連続5ポイントで13-10とリードする。さらに気持ちで押された小松崎/新玉に焦りが出て20-14とマッチポイントを握った。しかし、小松崎が大きく左右に揺さぶると「油断と焦りが出てしまった。」と鈴木がミスを連発して1点差までに詰め寄られる。最後は新玉がプッシュをミスし、21-19で鈴木/小森が1ゲーム目を奪う。
 第2ゲームは、11-10と競った場面からスピードを上げた鈴木がスマッシュを2本決めるなどして連続6ポイントで17-10と大きく引き離す。最後まで反撃を許さず21-12のストレートで鈴木/小森が勝利した。
試合後、「あまり練習ができていないが、気持ちも入っているし、お互いにうまくできている。」と話した鈴木は、明日対戦の日本ランキング2位の池田信太郎/潮田玲子(日本ユニシス)については、「失うものはないので向かって楽しくやりたい。」と力強く語った。

12月9日観戦記

男子シングルス

 男子シングルス2回戦では、日本ランキング8位の竹村 純(JR北海道)と川内崇士(NTT東日本)が対戦した。
 第1ゲームは、竹村のコーナーを突く確実なショットに対して川内はチャンスと見ればスマッシュを打ち込む、お互いに一歩も引かない緊迫したゲーム展開となった。15-13と竹村のリード場面からゲームが動き始める。竹村のネット前へのショットが3本連続でネットやサイドアウトとなると、川内がヘアピンを押し込みさらにスマッシュを決めて一気に18-15と川内が逆転する。ここで試合をあきらめない粘り強さが身上の竹村が、ヘアピンをネットインさせると相手の体勢を崩してからの速い攻めで連続5ポイントを奪い逆転すると、最後は川内のロブがネットにかかり21-19で竹村が奪った。
 第2ゲームに入っても、竹村のタイミングをはずしたショットで体勢を崩される川内だが、クロススマッシュが効果的に決まり13-12とリードする。ここで川内は鮮やかにバックハンドスマッシュを決めるなど連続4ポイントをあげて竹村を突き放すと、最後はスマッシュを決めて21-15で奪った。
 ファイナルゲームは、立ち上がりから竹村がこれまでにない速い攻めを見せ、リズムを取り戻して 優位に試合を進めていく。これに対して川内はイージミスが出てしまい追い上げることが出来ない。17-13と竹村がリードするとスマッシュなどでマッチポイントを握ると、最後はクロスロブへの対応が遅れた川内のショットがネット前に浮きスマッシュを決めて21-13で竹村が勝利した。
 竹村は「風があって自分の持ち味のスピードを生かすことが出来なかったが、配球がうまく出来たので試合内容としては満足している。明日の試合(園田啓吾・トナミ運輸)は実力よりも気持ちの面になってくる。先を考えずに自分のプレーに徹したい。」と気持ちを引き締めていた。
女子シングルス

 高校生1年生ながら昨日ナショナルメンバーの松友美佐紀(日本ユニシス)を破る殊勲の勝ち星を挙げた奥原希望(大宮東高校)が、栗原文音(日本ユニシス)と対戦した。
 第1ゲーム序盤から奥原は持ち味の長いラリーに持ち込むものの、ショットに精度を欠きミスが目立ち栗原が5-2とリードする。しかしリーバースカットを決めて徐々にペースを掴み始めた奥原は、連続4ポイントを奪い一旦は6-5と逆転した。「栗原選手はカットやスマッシュといった攻撃の決め球を持っているので、自分はこれらのショットを繋いで行けば試合になる。」という気持ちで臨んだ奥原だったが、ここでクロスカットやドライブをミスしてしまい再び栗原に8-6と逆転を許してしまう。勝ちたい気持ちを前面に出してプレーする栗原は自分のペースに持ち込み、追い上げられても常にリードするゲーム展開で21-16としてこのゲームを奪った。
 第2ゲーム立ち上がり栗原は自らのミスで連続5ポイントを与えてしまう。一方奥原はこのリードを保てずミスであっさり5-5の同点とされてしまう。「自分は向かっていく立場なので、栗原選手を気にせずに自分のプレーをやっていこう。」と奥原はここから連続4ポイントを奪い9-5とする。奥原はこのリードを保ったまま中盤を迎えると「ミスの少ない栗原選手のヘアピンに対して、速いロブで返球しようとしたが、風の影響があって思いっきり打てなかったし気持ちに余裕がなかった。」と振り返ったように、奥原は16-14から連続4ポイントを奪われて18-16と逆転されてしまう。最後は奥原のスマッシュレシーブが甘くなったところをネット前に詰めて落とした栗原が21-19で勝利した。
 敗れた奥原は「体育館によって照明や風の環境が違うので、余裕をもってミスのないプレーで自分から攻めていく形を作っていくことを目標に練習したい。来年のこの大会ではベスト16の壁を破りたい。」とさらに上を目指す想いを力強くコメントした。

昨年のこの大会準優勝の日本ランキング3位の平山優(日本ユニシス)と同8位の関谷真由(三洋電機)が対戦した。
第1ゲームは関谷が長身からの強打と素早い動きからのやわらかいネット前の緩急あるショットで試合を有利に進め、連続ポイントで9-3とする。一方平山はドロップ、レシーブなどしっかりと体を入れた丁寧で我慢強いラリーで、徐々に点数を詰めていき16-13とする。しかし長いラリーを決め急いだ平山のクロスドロップがアウトとなり、一気に関谷が流れを引き寄せる。「浅い球は積極的に打っていくようにした。」という関谷が攻め立てて、最後は平山のクロスドロップがネットにかかり21-13で関谷が1ゲーム目を奪う。
 第2ゲームは、平山がスピードを上げてラリーを展開する。「照明に予想外に戸惑った。」という関谷はショットミスなどで失点しまい、10-4と平山がリードする。「(平山選手は)スピードで押してくるので、なんとかついて行くよう努力した。」と関谷は食らいつき、スマッシュを決めるなどして15-14と逆転した。このまま関谷のペースでゲーム進むと思われたが、平山も必死に粘り、19-19となる。そこから関谷にロブとクリアのミスが出て21-19で平山が2ゲーム目を奪う。
 ファイナルゲーム、関谷はスマッシュ、平山は素早いラリーでお互いに点を取り合うが、2ゲーム目の勢いのある平山が11-8とリードする。焦る関谷は決め急いでミスするも要所でのスマッシュを決め、追い上げを見せる。18-16と平山リードで迎えた場面で、平山がスマッシュをミスすると立て続けにロブ、プッシュなどのミスが重なり20-18と関谷がマッチポイントを握る。関谷のミスで1点差に詰め寄られたが、最後はクロススマッシュを決めて21-19で勝利し、3回戦へと駒を進めた。
試合後、「体育館は風があってコントロールに苦労した。みんな強いので、気を抜かずに頑張りたい。」と関谷がファイナルの接戦を振り返るとともに明日の抱負を語った。
明日は、ヨネックスオープンベスト8の打田しずかをストレートで下した三谷美菜津(NTT東日本)と対戦する。

男子ダブルス

男子ダブルスは日本ランキング3位の佐藤翔治/川前直樹(NTT東日本)と同12位の安村康介/米隆夫(トナミ運輸)を下したインターハイチャンピオンの竹内宏気/竹内義憲(埼玉栄・3年)が対戦した。
第1ゲーム、勢いのある高校生ペアの竹内/竹内が3-1とするものの、経験で勝る佐藤/川前はレシーブで大きく左右に振り、守りから攻めへと転じて流れを徐々に引き寄せる。川前が素早く飛びついてスマッシュし、佐藤が前衛でプッシュを決めるなど連続ポイントを重ね、12-5と大きく引き離す。竹内/竹内もレシーブで粘るも攻めるチャンスを作ることができず、点差を広げられてしまい、21-12で佐藤/川前に奪われてしまう。
 第2ゲームはお互いにサーブレシーブやロブのミスが多く、9-9の同点から川前のスマッシュなどで4連続ポイントをあげ13-9とする。竹内(義)がプッシュで1点を返し、佐藤/川前の勢いを止めると相手のミスに乗じて、16-16の同点に追いつく。しかし、竹内(義)がサーブをミスしてしまい、流れが止まると逆に連続ポイントを奪われてしまう。最後はロブがアウトになり、21-17で佐藤/川前が3回戦進出を決めた。
試合後「8強入り出来てよかった。明日から一層レベルの高い試合となるので、頑張りたい。」と川前が語った。明日は若手で勢いのある嘉村健士(早稲田大学)/園田啓悟(トナミ運輸)と対戦する。

女子ダブルス

 女子ダブルス2回戦では、日本ランキング9位の金森裕子/浅原さゆり(日本ユニシス)と日本ランキング11位の多谷郁恵/福万尚子(三洋電機)が対戦した。
 第1ゲーム5-4の競り合いから抜け出したのは多谷/福万。金森のスマッシュミスや浅原のロブのミスで突き放す。積極的に前に詰めて早いタッチで攻める金森/浅原に対して、多谷/福万はしっかり確実にレシーブして18-11とリードを広げる。しかしここから多谷/福万にミスが出て連続5ポイントを奪われたものの、最後は金森のレシーブが甘くなったところを福万がネット前に詰めてスマッシュを決めて21-18で多谷/福万がこのゲームを奪う。
 第2ゲームに入ると1-5とリードされた金森/浅原が、金森のネット前に詰めてのクロスロブや浅原のスマッシュなどが決まり連続7ポイントをあげて一気に8-5と逆転する。多谷/福万も必死に詰めより11-11の同点にしたものの、この流れを相手に渡さなかった金森/浅原が、ここから連続9ポイントをあげるなどして21-12で奪い返し、決着はファイナルゲームにもつれ込んだ。
 ファイナルゲームは「2ゲーム後半に乱れてしまったので、1ゲームのように気持ちを前面に出して攻めきるプレーを心がけた。」という多谷/福万が、立ち上がりに連続4ポイントを奪って有利に展開する。「2ゲーム目はスマッシュをネット前に置いて失敗したので、自信をもって球をあげた。」多谷/福万は、粘り強くレシーブして金森/浅原の連続攻撃をかわしてポイントを積み重ねていく。結局最後は金森のスマッシュがネットにかかり21-13で多谷/福万が勝利しベスト8入りを果たした。

田井美幸/樽野恵(NTT東日本)をストレートで下した伊東可奈/久後あすみ(ルネサスSKY)と日本ランキング6位の脇田侑/江藤理恵(岐阜トリッキーパンダース)が対戦した。
 第1ゲームはどちらも流れをつかめず、点数の取り合いとなる。伊東のスマッシュミスなどで連続ポイントをあげた脇田/江藤が13-11として抜け出すと試合を有利に進める。伊東/久後は粘りのラリーで19-18と一旦は逆転するも押しきれない。逆に脇田のフェイントのきいたドロップ、江藤のプッシュなどを決めて21-19で脇田/江藤が奪った。
 第2ゲームは1ゲーム目同様、1点を争うゲームとなる。13-11とリードされながらも、伊東/久後は焦らずに長いラリーを丁寧に作っていき、18-15と逆転する。伊東のスマッシュミスなどで連続失点を許し、20-19でマッチポイントを握られてしまう。しかし久後が後衛、伊東が前衛の得意のパターンに持ち込み攻め続けて22-20で奪い返す。
 ファイナルゲームは、2ゲーム目の勢いで伊東/久後が攻め立てレシーブ、ロブのミスを誘い、5連続ポイントで8-3と抜け出す。この後、一時1点差までに詰め寄られるが、「どちらか一方がくずれても2人で我慢し2人共崩れないことを心がけた。」という伊東/久後はしっかり切り替えて、久後の後衛からのスマッシュでチャンスを作り、伊東が前衛で決めるパターンで6連続ポイントを奪い、21-14で接戦を制し、初のベスト8入りを喜んだ。
明日は髙橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス)と対戦するが「1試合1試合にベストを尽くし1つでも多くコートに立てる様頑張りたい。」と意気込みを語った。

混合ダブルス

 混合ダブルス2回戦では池田信太郎/潮田玲子(日本ユニシス)が鈴木大裕(東北マークス)/小森美希(北都銀行)が対戦した。
 このゲームが大会初戦となる池田/潮田は、立ち上がりからコンビネーション良く攻め続ける。「落ち着いて慌てず自分の力を出すことを心がけ、この初戦でもたつくことなく乗り切ることが、準決勝、決勝につながると思う。」と潮田が話すように7-3とリードするとサーブまわりでのミスが目立つ鈴木/小森から連続8ポイントを奪いリードを広げる。最後は池田が豪快にスマッシュを決めて21-11で奪った。
 「アジア大会では負けたものの、ディフェンスから攻めの切り替えもうまく行き、成長したことを感じて、自信を持って今大会に臨んでいる。」と池田の言葉通り、第2ゲームに4-5と一時リードを許すものの、ここから連続5ポイントを奪いあっさりと逆転する。最後まで自分たちのリズムで攻める池田/潮田が、最後は鈴木のハーフショットを池田がクロスドライブで決めて21-11で勝利した。
 試合後池田は「目標は優勝しかないと思っている。初戦は順調に問題なく勝てたし、明日から対戦相手が強くなってくるので気を引き締めていく。」と話せば潮田も「この一年間この大会を目標に戦ってきたので絶対優勝するぞと思っている。以前は個々の力で戦っていたが、組み立ても考えられるようになり自信を持っていい形で臨めていると思う。」とコメントした。

12月10日観戦記

女子シングルス

 女子シングルス準々決勝では、アジア大会銅メダルの廣瀬栄理子(三洋電機)と栗原文音(日本ユニシス)が対戦した。
 「たくさんの人に支えられてコートに入れるので1試合でも多く試合したい。」と1回戦終了後にコメントした廣瀬は、大会3連覇を目指しているが、大会前に足首の故障や体調を崩して十分とは言えない中での戦となっている。
 第1ゲーム立ち上がりは栗原にミスが続いてしまう。ロブやクリアーに精度を欠き、いきなり4-0と廣瀬がリードする。廣瀬はこれまでにない早い仕掛けでスマッシュを放っていく。連続6ポイントを奪うなどすっかりリズムを掴んだ廣瀬は、時折栗原のフェイントの効いたヘアピンに苦しめられるものの18-10とリードを広げる。さらに左右に揺さぶる巧みなショットで栗原を翻弄して21-10で廣瀬が奪った。
 第2ゲームに入ると栗原が積極的な攻撃を見せ始める。4-2とリードすると廣瀬のフォア奥へ追い込むロブを放ち、甘い返球に対してネット前に詰めて決めるなど流れを掴みかける。しかし廣瀬は得意なクロスカットや栗原がサーブを打つ前に動いてしまうレシーバーズフォルトを犯し再び流れを引き寄せると、連続3ポイントをあげて10-9と逆転する。しかし栗原は一時3点差までリードを広げられるものの、クロスカットをフォア前、バック前へと打ち分けるショットが有効打となり一旦は18-17と逆転する。しかし気迫十分の廣瀬はスマッシュを決めて同点とすると、最後は栗原のドライブがサイドアウトとなり21-19のストレートでベスト4進出を決めた。
 準決勝は社会人1年目ながら、これまでの2戦を全てストレートで勝ち上がってきた三谷美奈津(NTT東日本)と対戦する。

女子シングルス準々決勝では、大会は初優勝を目指す日本ランキング2位の後藤 愛(NTT東日本)と岡ひとみ(ルネサスSKY)が対戦した。
 岡は昨年の総合ではベスト8で現在の日本ランキングは11位ながら、’10ルーマニア国際、’10カナダ国際でシングルス優勝を果たしている。
 第1ゲームリズムを掴んだのは後藤。ネット前に踏み込んでのロブやスマッシュが決まり3-3の同点から連続8ポイントを奪う。これに対し岡はシャトルコントロールに苦しみ、ロブやカットがアウトとなってしまう。岡のクリアーがバックアウトとなりゲームポイントを掴んだ後藤は、最後は鮮やかにクロスカットを決めて21-9で奪った。
 第2ゲームに入ると岡の動きが良くなり後藤のショットに対応し始める。6-6から抜け出したのは岡。後藤のミスに乗じて連続5ポイントを奪って流れを掴むと、積極的にスマッシュを放ち後藤を引き離していく。「風の影響がありコントロールに苦しんだ。」と話す後藤は、追い上げることが出来ずに21-12で岡がこのゲームを奪い決着はファイナルゲームに持ち込まれた。
 ファイナルゲームはお互いに一歩も引かない緊迫したゲーム展開となった。「気持ちだけは負けないように集中した。」後藤が13-12からクロススマッシュや素早い動きでネット前に詰めて決めるなど連続5ポイントを奪う。岡も粘りを見せドライブ戦を制するなどして連続4ポイントを奪い18-16まで追い上げる。しかし後藤は長いラリーからリズムを取り戻すと、最後はヘアピンの応酬から技ありのロブをバック奥に放ち後藤が21-17で勝利した。
 後藤は熱戦の後「ファイナルゲームは緊張した。このレベルになれば差がないので、勝てたことが良かった。」とコメントした。 明日はこの大会3年ぶり2回目の優勝を目指す今別府香里(三洋電機)と決勝進出をかけて対戦する。

男子ダブルス

園田・嘉村 VS 佐藤・川前

男子ダブルスでは、日本ランキング5位の園田啓悟(トナミ運輸)/嘉村健士(早稲田大学)と、日本ランキング3位の佐藤翔治/川前直樹(NTT東日本)が対戦した。
二人の所属先が違う園田/嘉村は、高校時代以来、今年一年ナショナルBチームでダブルスを組んできた。
今年の5月に行われたランキングサーキット大会の決勝でも両ペアは対戦しており、その時は佐藤/川前がレシーブで相手の足を止め、相手の形に持っていく隙を与えずにストレートで勝利した。
今日の対戦では、その5月の大会からさらに進んだレベルでの争いとなった。 ゲームの序盤、園田/嘉村は、短く速い球を積極的に打ってくる佐藤/川前に対して引いた形をとってしまい、コート奥を狙ったショットの距離が伸びバックアウトが多く出てしまう。それでも二人の持ち味でもある低く速い球で前に出てくる相手を我慢すると、徐々に自分たちが前衛に入っていき本来の得意な形に持ち直し点差をつめる。
しかし逆転できなかったのは風の影響からか、ラリーのテンポが上がりショットのスピードが上がると次第に園田/嘉村のショットがバックラインを越えることが多くなり、点差が次第に広がってしまい、追う展開になってしまい相手にシャトルを上げてしまう。佐藤/川前も浮き球をしっかりと叩き終始リードしたまま。1ゲーム目を21-19でとった。

2ゲーム目は逆に佐藤/川前が追いかける展開となった。コートが変わった2ゲーム目、ロブやレシーブがバックラインを割りアウトになってしまう。園田/嘉村が1ゲーム目に自分たちが苦しんだ部分を相手に修正させる時間をあたえず、徹底して低く強いショットを左右へと打ち分け相手を揺さぶりにかかる。11ブレイクも11-10と1ゲーム目と同じように1点差で折り返したが、後半は園田/嘉村が1ゲーム目とは違う展開をみせた。
非常に低く速いラリーの中で駆け引きが続いていたためか、嘉村/園田は次第にシャトルを大きく上げてしまう場面が増えてきた。これが効を奏してラリーのテンポが変わり、佐藤/川前のミスが増え続きそのまま21-18と2ゲーム目を園田/嘉村が奪い返した。

ファイナルゲームは佐藤/川前が再びバックアウトの多いコートに入った相手に対して一気に強打で崩しにかかる。園田/嘉村は動きが止まってしまい、1-8と大きくリードを許してしまう。チャンジエンズの後もバックアウトを気にしてか前に出ることが少なくなり15-8と決定的になりかけた。しかし、気を緩めたわけではないが佐藤/川前の強打が減り、ミスを重ね始めると再び園田/嘉村がコート前衛で自由に動き、守りまわった佐藤/川前を一時は19-18と後一歩のところまで追い詰めた。しかし、最後は川前がスマッシュをバックラインギリギリに沈めこんで21-19で勝利を決めた。

女子ダブルス

 女子ダブルス準々決勝では、日本ランキング4位の高橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス)がこの大会初のベスト8に進んできた伊東可奈/久後あすみ(ルネサスSKY)と対戦した。
高橋/松友は昨日の大学生との対戦で、ファイナルゲームにもつれ込む苦戦を強いられただけに「昨日の悪い流れを引きずらないように、2人で対策を話し合った。先に攻めることを心がけた。」と試合に臨んだ。
 第1ゲーム序盤は高橋/松友の打つショットが決まるのに対し、伊東/久後はバックアウトやネットにかけてしまうミスが続いた。コンビネーション良く攻める高橋/松友が連続7ポイントを奪って9-2としてリズムを掴む。伊東/久後の持ち味は久後の後衛からの攻撃に伊東が前衛でさばくパターンだが、このゲームでは5ポイント目をあげた時に見られただけで、高橋/松友に押されてしまう。最後は高橋がクロススマッシュを決めて21-13で奪った。
 第2ゲームに入っても高橋/松友はコース良くシャトルを運び、相手を追い込んで十分な体勢で攻撃させない。ミスの少ない高橋/松友は、高橋の後衛からのスマッシュに松友が前衛できっちり決めて徐々に点差を広げていく。長いラリーになっても慌てることのない高橋/松友は、マッチポイントを掴むと松友がネット前に詰めてスマッシュを決めて21-14で勝利した。
 高橋/松友は「ベスト4が目標だったので、明日の末綱/前田(ルネサスSKY)戦では、向かっていく気持ちで自分たちのプレーが出来るように頑張りたい。」とコメントしたが、今年の大阪インターナショナルチャレンジ大会準優勝、全日本社会人大会優勝と実力・実績があるだけに熱戦が期待される。

男子シングルス

 男子シングルス準々決勝では、竹村 純(JR北海道)と園田啓悟(トナミ運輸)が対戦した。
園田は2回戦で世界選手権ベスト8、日本ランキング2位の山田和司(日本ユニシス)をファイナルで降して勝ち進んできた。
 第1ゲームは、園田が長いラリーから竹村のフォア奥への体勢を崩すロブや、チャンスと見るや前に詰めて決めるなど4-1と優位に試合を運ぶ。しかし竹村は気負いがない落ち着いたプレーで徐々に自分のペースに持ち込んでいく。うまく高低を使ったショットで園田を揺さぶり甘いところをしっかりものにしていき8-6と逆転するが、園田もスピードをあげてスマッシュを決めて追い上げを見せる。
しかし12-11と竹村がリードするとスマッシュや相手ミスで連続ポイントを奪って抜け出す。最後は竹村のクロスロブに園田が飛びついたもののサイドアウトとなり21-16で竹村が奪った。
 第2ゲームに入ると園田が早い仕掛けで上がってくるとスマッシュを打っていく。竹村も必死にレシーブしてチャンスをものにして6-5と竹村がリードするが、園田はクロススマッシュや巧みなネットショットで連続5ポイントを奪ってあっさり逆転すると、竹村を寄せ付けずに21-14で園田が押し切った。
 ファイナルゲームは、立ち上がり竹村が連続3ポイントをあげたものの、園田はスマッシュをボディに集めて5連続ポイントを奪いペースを握る。「竹村選手は相手によってプレーを変えてくるので嫌だったが、粘っていって甘くなった所をつくという作戦がうまくいった。」と園田が振り返ったように竹村を突き放していく。竹村は終盤にかけての肝心な場面でシャトルジャッジにも苦しむ。アウトと判断して見送るショットが3本あったがいずれもIN。持ち前の粘りのプレーが発揮出来ないまま21-11で園田が勝利した。
 園田は明日の佐々木翔(トナミ運輸)との対戦について「佐々木選手はベスト4の常連なので対戦できる事はうれしい。ドライブ戦を軸に思いっ切りいくしかない。頑張ります。」と闘士を燃やしていた。

混合ダブルス

 混合ダブルス準々決勝では池田信太郎/潮田玲子(日本ユニシス)と日本ランキング10位の黒瀬尊敏(トナミ運輸)/横山めぐみ(ルネサスSKY)が対戦した。
 第1ゲームは池田/潮田が序盤からペースを掴み、競い合うこともなく簡単に21-7でものにする。
 しかし第2ゲームに入ると状況が一変する。「第1ゲームを簡単に取れたのでの気の緩みや心の隙があったかもしれない。」と潮田が振り返ったように、序盤にリードした黒瀬/横山は横山がしっかりネット前をさばくと黒瀬が強烈なスマッシュを放つ。池田/潮田はシャトルを上から落とそうとする意識が強く、ネットにかける場面が多く見られて、黒瀬/横山が常にリードして終盤を迎える。ゲームポイントを握った黒瀬/横山のプレーは、ネット前に重なった池田/潮田のロブに対して、黒瀬が空いてしまったコートに鮮やかにクロススマッシュを決めた。最後は黒瀬のドライブに潮田がラケットを出したがヒットせず、21-18で黒瀬/横山が奪い返した。
 「風の影響もありシャトルが飛びすぎてうまく対応できなかった。」と池田が話すように、ファイナルゲームも黒瀬/横山が11-9とリードする。しかしここで池田のクロスロブに横山がカットをミス、黒瀬もスマッシュをミスして池田/潮田はようやく同点に追いつく。さらに池田のクロスヘアピンに横山は対応したが、浮いた所を潮田が飛び込みプッシュを決めて14-11と逆転する。「点数が欲しいところで自分たちのプレーが出来たので後半は良かった。もたつかなかったのは成長の証だと思う。勝負どころの強さがついてきている。」と池田が振り返ったように一気に突き放すと、最後は黒瀬の体勢を崩してネット前に運んだショットに潮田がスマッシュを決めて21-16で勝利した。
 試合後潮田は「これからは相手が強くなってくるので、今日のような試合では負けてしまう。気を引き締めてやっていきたい。」とコメントした。

12月11日観戦記

男子シングルス

男子シングルスは44年ぶりに全英準優勝を果たし、3連覇のかかる日本ランキング1位の田児賢一(NTT東日本)とインカレ単複優勝の上田拓馬(早稲田大学)が対戦した。埼玉栄高校出身の先輩後輩の対決となった。
 第1ゲーム、スピーディーなラリーが展開され、テクニックで上回る田児が有利に試合を運び9-6とする。しかし、「思いっきりプレーしようと思った」という上田は積極的に仕掛け、スマッシュ、プッシュを決め、5連続ポイントを奪い、11-10と逆転し、流れを引き寄せる。田児は攻めに転じるも上田にリターンされ、17-14とリードを広げられてしまう。しかし、さらにスピードを上げた田児の攻めに押しきられ、上田のロブやネット前でのショットがアウトになり、4連続ポイントを奪われ18-17と逆転されてしまう。最後は田児がスマッシュを決め、21-19で1ゲーム目を奪う。
 第2ゲーム、1ゲーム目序盤同様に上田が攻めて、田児が守るラリーが展開される。上田のスマッシュを田児が丁寧にリターンするも上田が決めていく。しかし、大事な場面でミスが出て、引き離すことができない。11-8と上田リードで折り返すも、田児は上田のミスにも助けられ5連続ポイントを奪い、11-12と逆転する。さらに田児は攻撃の手を休めず攻め、プッシュを決めるなどして16-12と抜け出す。田児のスピードとショットに上田は対応しきれなくなり、押し切られ、最後は上田のスマッシュがネットにかかり21-16で田児が決勝進出を決めた。 試合後、「今日は(上田選手に)勝てたけど、何年かわからないがライバルになる選手だと思う。負けられない戦いの中、決勝までこれてよかった。」と試合を振り返り、「自分のプレーをするだけ。」と決勝への抱負を語った。明日の決勝戦は、園田啓悟(トナミ運輸)をファイナルの末、破った日本ランキング3位の佐々木翔(トナミ運輸)と対戦する。
女子シングルス

 女子シングルス準決勝では、大会3連覇を目指す廣瀬栄理子(三洋電機)と三谷美奈津(NTT東日本)が対戦した。
 三谷は社会人1年目の19歳ながらこの大会では、ヨネックスオープンジャパンでベスト8の打田しづか(日本ユニシス)や関谷真由(三洋電機)を破っての堂々のベスト4入りを果たした。
 第1ゲーム前半、三谷は高い打点からのクロスヘアピンや廣瀬のストレートスマッシュをバックハンドで鮮やかに切り返しエースを奪う。廣瀬も粘り強いレシーブで相手のミスを誘い、また三谷のサーブミスもあって競い合いとなる。三谷が6-5とリードしたものの、三谷のスマッシュやクリアーにミスが続き連続5ポイントを奪われ10-6と廣瀬が逆転する。しかし三谷は持ち味の早い攻めで連続ポイントをあげて11-10と再びリードする。リズムを掴んだ三谷はポイントを積み重ねていき18-14とする。三谷は廣瀬の体勢を崩しながらも次のショットに焦りからかミスが出て追い上げられて、18-18の同点にされる。ここからお互いに一歩も引かずに点数を取り合うが、最後は三谷にミスが続き23-21で廣瀬が奪った。
 第2ゲームに入ると廣瀬にミスが相次ぎ、三谷が連続6ポイントを奪うなど、三谷の素早い動きからのショットの良さだけが目立つ一方的なゲーム展開となる。廣瀬は「自分で動けなくなったし、いいコースを攻められてしまった。」とこのゲームを振り返ったように、簡単に21-6で三谷が奪い返した。
 ファイナルゲームに入ると、三谷が第2ゲームの流れを引き継ごうと積極的に攻撃するが、3本連続してスマッシュをミスしてしまう。このミスを逃さない廣瀬は連続8ポイントをあげ優位に試合を進めていく。「風がゲームごとに微妙に変わるので、風をしっかり利用し、5点目までが勝負かな。」という思いで臨んだ廣瀬は、フォア奥へのロブに対してストレートスマッシュを放ち三谷を苦しめる。廣瀬はこれまでになく早い段階で打つスマッシュが功を奏し、得意のカットも有効打となる。廣瀬が14ポイント目をあげたプレーでは、ストレートカットに三谷は一歩も動けなかった。リズムに乗った廣瀬はそのまま押し切り21-12で勝利した。
 廣瀬は明日の決勝について「体調を崩しており怪我もしているので、ここまで来たのは信じられないしうれしい。2人でいいプレーをやりたい。」とコメントした。

 もう一試合の女子シングルスは2年ぶり2回目の優勝を狙う日本ランキング6位の今別府香里(三洋電機)と昨年のこの大会ベスト4の日本ランキング2位の後藤愛(NTT東日本)が対戦した。
 第1ゲームの序盤、ミスの目立った今別府と対照的に後藤は丁寧にコーナーを付くラリーで連続ポイントを重ね9-4とリードする。今別府はミスを修正し、大きくコートを使い、後藤をコート一杯に動かし、17-17と追いつくものの、風かライトの影響か簡単なミスショットをしてしまい、逆転することができない。後藤がスマッシュを決め、ゲームポイントを握ると最後はフェイントを利かせたネットで21-19とし、後藤が奪う。
 第2ゲームは固さのとれた今別府はスピードをあげ、スマッシュ&ネットで決めていく。また、フォア前へのドロップを有効に活用し、序盤に5連続ポイントをあげ、試合を有利に進めていく。16-14と後藤は粘り強くラリーし、スマッシュを決めるなどして詰め寄るが、 今別府はスピードで押し切り、21-15で奪い返す。
ファイナルゲーム、「ナショナルをはずれてこの1年間は打倒ナショナルチームという気持ちで試合に臨んだ。」という今別府は立ち上がりスピードで圧倒し後藤は返すのが精いっぱいで、ショットの精度を欠いてしまう。しかし、後藤は我慢強くリターンしチャンスをスマッシュ、ドロップで確実に決め、14-14と同点にする。今別府はスマッシュを決めるなどして18-14と抜け出すが、ネットミスなど重ねてしてしまい、18-18となる。後藤の放ったクリアーがアウトになり、さらにスマッシュを決めて20-18でマッチポイントを握る。最後は後藤のスマッシュがバックアウトし、21-18で今別府が決勝進出を決めた。
試合後、「応援してくれるみんなのために明日はがんばります。」とコメントした。
男子ダブルス

男子ダブルス準決勝は日本ランキング1位で連覇を狙う平田典靖/橋本博且(トナミ運輸)と日本ランキング3位の佐藤翔治/川前直樹(NTT東日本)が対戦した。
 第1ゲーム、佐藤/川前が素早くローテーションし、スマッシュを打ち込んでいく。一方の平田/橋本はスピードに押されながらも得意のドライブでチャンスを作り、豪快にスマッシュを決めていく。14-14の同点の場面から佐藤がプッシュ、スマッシュを立て続けにミスするなどして17-14となる。しかし、スピードに押された橋本にドライブやスマッシュのミスが重なり、5連続ポイントを与え19-17と佐藤/川前に逆転されてしまう。佐藤/川前はゲームポイントを握り、1点差に詰め寄られるものの最後は橋本のスマッシュがネットにかかり21-19で奪った。
 第2ゲームは11-10と平田/橋本リードの場面で川前のロブがアウトになり、平田のプッシュが決まり、13-10と抜け出すと試合を有利に進めていく。ミスが目立った佐藤/川前はリズムに乗れず、逆に連続ポイントを許してしまい、点差を広げられてしまう。橋本がスマッシュでチャンスを作り、平田が前で決める得意のパターンで20-14とゲームポイントを握る。橋本のドライブのミスなどで3連続ポイントを失うが、川前のロングサーブを平田がスマッシュで決め、21-17で2ゲーム目を奪い返した。
 ファイナルゲーム、スピードの落ち始めた佐藤/川前に対して、橋本が後衛からスマッシュを打ち込み平田が前衛で決め、6連続ポイントで6-1とリードする。佐藤/川前もスピードを上げてスマッシュを決めて一時は12-9と追い上げを見せる。しかし、平田が前衛でハーフのショットを読んで決めるなどして、しっかり主導権を握る。「メンタル、フィジカル面で改善を重ねてきた」という橋本が勝負ところにライン際にドライブを決め20-14とする。最後は平田がスマッシュで決め、21-15で決勝へと駒を進めた。 試合後、橋本は「連戦で少し疲れはあるが、決勝に向けて自分たちのプレーをすることに集中した。もちろん勝つ自信はある。」と連覇への意気込みを語った。明日は早川賢一/遠藤大由と日本ユニシス同士の対決を制した数野健太/廣部好輝と対戦する。
女子ダブルス

 女子ダブルス準決勝では、藤井瑞希/垣岩令佳(ルネサスSKY)と三木佑里子/米元小春(三洋電機)が対戦しました。共に総合初の決勝進出を目指す激しい攻防となった。
 第1ゲーム序盤は、準々決勝で前年度優勝の松尾/内藤(三洋電機)を破った勢いのある三木/米元が、三木のスマッシュに米元がネット前に詰めて決める自分たちのパターンに持ち込み6-1とリードを広げる。これに対し藤井/垣岩は「相手はスマッシュが速く前衛も強いペアなので、それに負けないよう自分たちから沈める球を打つようにした。」という様に、米元のロブミスでポイントを奪い、きっかけを掴むと、藤井がネットに詰めてスマッシュを決める。ここから藤井/垣岩は激しい攻めで、防戦一方の三木/米元を8-7と一気に逆転する。チャンスにサーブミスやレシーブが安定しない三木/米元に対して、藤井/垣岩は積極的に前に出て圧力をかけていく。この差が終盤の勝負の分かれ目となって現れる。三木/米元がロブを連続してバックアウトさせてしまい、18-15と藤井/垣岩が点差を広げる。「相手に単発で決められないように球をつなぐことを心がけた。」という藤井/垣岩が21-16でこのゲームを奪う。
 第2ゲーム前半にも米元、三木が相次いでサーブミスをして5-4とリードされる。しかし粘る三木/米元は、レシーブが安定し始めると三木が角度あるスマッシュを決めて連続ポイントを奪い10-9と逆転する。ここからはお互いに一歩も譲らずポイントを奪い合い、三木/米元が15-13とリードしたところから一気にゲームが動いた。米元のスマッシュミスから流れを掴んだ藤井/垣岩が、コンビネーション良く攻める。垣岩のスマッシュに藤井がネット前に詰めて決めるなど連続5ポイントをあげて、結局21-16のストレートで勝利し初の決勝進出を決めた。
 藤井は「総合は日本で一番大切な試合。先輩たち(末綱/前田)には練習では勝てていないが、力を精一杯出したい。」垣岩も「特別な試合なので、思いっきりやるだけ。」と抱負を語った。

もう一試合の準決勝は、この大会4年連続2位でなんとしても優勝したい日本ランキング1位のスエマエのこと末綱聡子/前田美順(ルネサスSKY)と日本ランキング4位で全日本社会人優勝の髙橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス)が対戦した。
 第1ゲーム末綱/前田はスマッシュレシーブ、ロブを高く左右に返し長いラリーで試合を有利に進める。一方の髙橋/松友は髙橋が後衛からコースをついたスマッシュ、ドロップを使い分けミスを誘い、食らいついていくも、末綱の絶妙なスマッシュレシーブでリズムを崩され流れを引き寄せることができず、15-11とリードされてしまう。末綱がプッシュ、前田がスマッシュを決めるなどして、リードを広げ20-17と末綱/前田がゲームポイントを握る。最後は末綱がスマッシュを決めて21-17で第1ゲームを奪う。
 第2ゲーム、集中力の欠いた末綱/前田はミスが目立ち、リズムに乗ることができず、11-9とされる。インターバルで気持ちを切り替えた末綱/前田は本来のプレーを取り戻し、長いラリーでミスを誘い13-13と同点に追いつくが、勢いのある髙橋/松友は松友が前で作り、髙橋がスマッシュで決める得意のパターンなどの4連続ポイントで17-13と引き離す。しかし、ここで末綱/前田が勝負強さを発揮する。スマッシュを大きくレシーブし、チャンスを作らせない。決められず焦る髙橋/松友はスマッシュを連続でネットにかけてしまい、20-19と逆にマッチポイントを握られてしまう。最後は前田のクリアーを松友が見送るも無情にもイン。21-19で末綱/前田決勝進出を決めた。
混合ダブルス

 混合ダブルス準決勝では、池田信太郎/潮田玲子(日本ユニシス)と数野健太/金森裕子(日本ユニシス)が対戦した。
 数野/金森は、今年からペアを組み始め社会人選手権では2位に食い込んでいる。
 第1ゲーム序盤はお互いに点数を取り合う展開となったが、数野の強打が決まり10-7と数野/金森がリードする。しかし池田/潮田は「最初からトップスピードで行こうと考えていたし、我慢するところは我慢していこう。」との気持ちが、連続攻撃や粘り強いレシーブに繋がりリズムを掴むと、後半はサーブ周りでも得点を加えて21-17と池田/潮田が逆転して奪った。
 第2ゲームに入っても池田/潮田はコンビネーション良く攻めていく。池田は動きが良くスマッシュを次々に決めていく。潮田も前衛できっちりとさばき「迷いはなかったし、しっかり動けた。」と潮田が振り返ったように連続11ポイントを奪うなど数野/金森を寄せ付けずに21-8のストレートで勝利した。
 池田は「絶対優勝するという強い気持ちで戦いたい。」潮田は「自分たちのリズムで試合を終えることができたので、明日はいい流れで試合に臨める。この一年明日のためにやってきた思いがあるので、しっかり力を出し切りたい。」と決勝に向けての気持ちを話した。

12月12日観戦記

男子シングルス

 男子シングルス決勝は、3連覇がかかる田児賢一(NTT東日本)と昨年準優勝で3年ぶり2度目の優勝を目指す佐々木翔(トナミ運輸)の昨年の決勝と同じ顔合わせとなった。
 第1ゲーム、田児がスマッシュを決めると、佐々木にミスが重なり、5連続ポイントを奪う。佐々木もスマッシュを決めて、1点を返すがドロップとプッシュがサイドアウトするなどして、10-1とされる。ミスを修正し、佐々木の持ち味であるスマッシュ&ネットを軸に攻め、11-6と反撃を見せる。しかし、佐々木はショットに精彩を欠き、7連続ポイントを失い、最後は田児がスマッシュを決め、21-9で1ゲーム目を奪う。
 第2ゲーム、佐々木は、積極的に攻め、有利に試合を展開する。14-10で佐々木はリードしながら「決め急いでしまった。」と振り返ったようにロブ、プッシュをミスし、田児に5連続ポイントを与えてしまう。ここでこのゲーム初めて田児が15-14とリードを奪う。一旦は逆転されるが、田児はフェイントを利かせた得意のネットショットで20-19とし、マッチポイントを握る。最後は佐々木のロブがアウトになり、21-19で田児が3連覇を達成した。
 試合後、田児は「勝ててほっとしている。」と話し、「世界との距離はまだまだある。(日本の)トップにいることを自覚して、これから頑張っていきたい。」と抱負を語った。一方の佐々木は「ネット前の攻防についていけたのは収穫だった。」と話すも「相手のリズムについていくのが難しかった。国際経験の差が出てしまった。」と悔しさをにじませた。

女子シングルス

 女子シングルス決勝戦は、大会3連覇、5度目の優勝がかかる廣瀬栄理子(三洋電機)と3年ぶり2度目の優勝を目指す今別府香里(三洋電機)が対戦した。
 第1ゲームの立ち上がりに積極的な攻めを見せたのは今別府。上がってくると武器である強烈なスマッシュを放っていく。一方廣瀬は対象的にきっちりレシーブしてクリア、ロブをコート奥へ運び粘り強くラリーを展開していく。廣瀬は3-3での今別府のロングサーブに対してこのゲームで初めてスマッシュ打ち込みポイントをあげる。ゲームの主導権を先に掴んだ今別府は、5-5から廣瀬のバック奥へドリブンクリアを運ぶと連続3ポイントを奪う。これに対し廣瀬もスマッシュ&ネットなど積極的に攻めに出て追い上げをみせ1点を争う好ゲームとなる。今別府がネット前に踏み込んで廣瀬の頭上を越すロブで14-14の同点に追いついてからゲームが一気に動く。廣瀬が今別府のバック奥へ正確なドリブンクリアを運びリードすると、廣瀬のショートサーブに対して今別府が2本連続してレシーブをミスしてしまう。「相手が私を良く見ていて、ショートサーブはいやだった。」と振り返った今別府の言葉通り、この勝負所に連続5ポイントをあげた廣瀬が、最後はドライブを今別府のバックサイドに決めて21-16で奪った。
 第2ゲームに入っても廣瀬はスマッシュやドライブの強い球で今別府を押していく。今別府に5連続ポイントを奪われて8-6と逆転されてしまうが、ショットが安定していた廣瀬は慌てることなく正確にショットをコース一杯に運びチャンスを確実にものにしていく。10-9と再逆転した廣瀬はドロップをネットぎりぎりに落としてリードを広げると、今別府のクリアにフォア奥に追い込まれながらも、ここからの放つ得意のクロスカットに今別府は対応が出来ず、連続6ポイントを奪い抜け出す。最後はスマッシュを決めて21-14のストレートで廣瀬が優勝を飾った。
 廣瀬は「集中できたし、いい意味で我慢ができて攻めていったのが良かった。海外でトップの選手と戦ってきた成果がでたし、今後の試合に繋がる試合だった。今後は世界で勝つことが目標なのでスーパーシリーズで頑張って行きたい。」と抱負をコメントした。
 敗れた今別府は「調子は悪くなかったが、やられたという感じ。中盤からのゲームの組み立てがうまくてちょっと引いてしまった。やり残した感じが残っている。」と悔しさを滲ませていた。

男子ダブルス

 男子ダブルス決勝戦は2連覇を目指す平田典靖/橋本博且(トナミ運輸)と初優勝の狙う廣部好輝/数野健太(日本ユニシス)が対戦した。
 第1ゲームは「2連覇に挑戦。挑戦者として臨んだ。」という橋本が序盤からドライブで攻撃のチャンスを作るいい動きを見せる。平田がプッシュを決めるなどして4連続ポイントを奪うと平田/橋本が13-4と主導権を握る。廣部/数野は数野がスマッシュし、廣部が前で決める得意のパターンを作ることができず、逆に平田/橋本に攻められ、20-9でゲームポイントを握られてしまう。最後は数野の前衛でのミスで平田/橋本が21-13で奪う。
 第2ゲーム、平田/橋本は攻めの手を緩めず、7-1と抜け出し、主導権を掴む。廣部/数野はミスを修正し、後衛に数野、前衛に廣部の形に持ち込み、反撃を見せ、16-13と追い上げる。しかし、集中力を欠いて、ドライブ、ドロップなどのミスを数野が立て続けてしてしまう。最後は数野が橋本のサーブをネットにかけ、平田/橋本が21-13で2連覇を決めた。
試合後、「今年は国内の大会でも負けていたので、総合で勝ててほっとしている。」と平田が話すと「もっともっと強くなってオリンピックに出られるように頑張りたい。日本リーグでの優勝経験がないので頑張りたい。」と橋本が今後の意気込みを力強く語った。

女子ダブルス

女子ダブルス決勝は総合4年連続2位の末綱聡子/前田美順(ルネサスSKY)と藤井瑞希/垣岩令佳(ルネサスSKY)が対戦した。
 第1ゲーム、藤井/垣岩は素早くローテーションし、スマッシュの連打で攻め込むも末綱/前田の堅いレシーブの前にことごくリターンされてしまう。末綱/前田はショートレシーブとロングレシーブをうまく使い分け、チャンスを作り末綱がプッシュを決めるなど8-1と大きくリードする。藤井/垣岩は藤井が我慢強くスマッシュを連打し、垣岩がネット前に詰めてプッシュを決めるなどして、4連続ポイントで8-5と追い上げを見せる。しかし、末綱/前田はスマッシュ、プッシュを丁寧にリターンし、決めさせずミスを誘う。前田がスマッシュ、プッシュを決めるなどして、16-8と大きくリードを広げるとそのまま押し切り、末綱/前田がゲームポイントを握る。最後は藤井のネット前でのショットがサイドアウトし、21-14で末綱/前田が奪った。
 第2ゲームは、末綱が「後輩にはまだ負けられない」というようにレシーブから攻撃のチャンスを作る得意のパターンで9連続ポイントを奪い、末綱/前田が13-3とリードする。藤井/垣岩は決められずリズムに乗れないまま、末綱にスマッシュを決められてしまい、20-5でマッチポイントを握られてしまう。藤井がスマッシュを決めるなどして5連続ポイントで反撃を見せるも、最後は藤井のサーブに末綱が素早く反応し、ライン際に落とし21-10で末綱/前田が初優勝は果たした。
試合後、「総合を特に意識せず、一つの試合として臨んだ。でも優勝できてうれしい。」と末綱が話した。一方の前田は、「あまり先を見すぎずに自分たちらしくやっていきたい。」と来年から始まるロンドンのオリンピックレースへの意気込みを語った。

混合ダブルス

 混合ダブルス決勝戦は連覇を目指す平田典靖(トナミ運輸)/前田美順(ルネサスSKY)と初優勝を狙う池田信太郎/潮田玲子(日本ユニシス)が対戦した。
 前田はペアが違うものの自身の6連覇がかかっている。
 前田が池田のショットにすばやい動きで対応して、ネット前で連続して沈めて第1ゲームが始まった。リズムを掴んだ平田/前田は強弱をつけてのショットで揺さぶり9-5とリードを広げていく。これに対し池田/潮田は徐々に潮田が前衛で確実にしっかり落として池田が強打を決めて追い上げていく。平田のバック奥にシャトルを集めてミスを誘って11-11と同点とすると、潮田と前田のヘアピンの応酬から潮田がクロスヘアピンを決めてこのゲーム初めて池田/潮田がリードする。一旦は追いつかれたものの「絶対に優勝したい強い気持ち。」の池田/潮田は、平田のハーフショットに潮田が飛びつき決める。また池田もスマッシュを前田、平田にきっちりと打ち分けてネット前に詰めさせず、3連続ポイントをあげて優位に進める。池田/潮田は、潮田がヘアピンをネットインさせてゲームポイントを握ると最後は池田のスマッシュを前田がショートリターンするがサイドアウトとなり21-18で奪う。
 第2ゲームは1ゲームの流れを引き継ぎ池田/潮田がリードする。潮田の粘り強いレシーブから池田が詰めてスマッシュを決めると池田のスマッシュに潮田がネット前をきっちり決めるなどリズム良く攻めていく。10-7とリードしながら潮田にサービスミスが出てしまう。サーブ周りが安定してきていると話していた池田/潮田だが、潮田に大事な場面でサービスフォルトが出て連続3失点して15-14と逆転されてしまう。しかしここからお互いに一歩も引かない熱戦が展開されていく。20-18と先にゲームポイントを掴んだ平田/前田だが、池田/潮田は平田の連続攻撃を池田が粘り強いレシーブで凌ぐと、前田のネット前からのショットがバックアウトとなって同点に追いつく。延長ゲームに入ってもお互いに譲らない好ゲームに、会場につめかけた観客も見ごたえのあるラリーの応酬に息を呑んで見つめ、決まるたびに大歓声が沸き起こる。この熱のこもったゲームを制したのは平田/前田。25-25から平田のドライブに潮田がラケットを出したがうまくヒットせず26-25。さらに平田のスマッシュがネットインして27-25で平田/前田が奪い返して、決着はファイナルゲームに持ち込まれた。
 ファイナルゲームは「接戦を落として気持ちが落ち込みやすいので、気持ちを切り替えて前半から飛ばしていこう。」と声を掛け合った池田/潮田が5-0とリードする。しかし前田は「気持ちが切れそうになったこともあったが、応援に盛り上げられた。お互いに練習することはないが、強い意識で一人一人することを貫き通すことができたことが勝因ではないかと思う。」と自分たちのプレーを振り返った。これに対し池田が「平田選手の鋭いドライブからの展開に中盤以降戸惑ってしまった。自分たちが単調だったかもしれない。」と話すように、12-11とリードされていた平田/前田が連続4ポイントを奪い逆転する。平田のスマッシュや前田の巧みなショットで追い上げを許さず、最後は平田がスマッシュを決めて21-19で平田/前田が勝利した。
 平田は「相手も強くなってわからない試合だったので勝てたことがうれしい。」と話せば、前田は「守りに入らずにチャレンジする気持ちでラリーできた。」とコメントした。
 敗れた池田/潮田は「悔しい気持ちでいっぱいだ。後半競り負けたことは大きな課題となった。海外で勝っていけるように頑張って、来年5月からのオリンピックレースに臨んで行きたい。」と今後の抱負を話した。