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OSAKA INTERNATIONAL CHALLENGE
4月6日(水)~10(日) 大阪府守口市


4月7日 観戦記

 第5回目を迎える大阪インターナショナルチャレンジ。
 本日より本戦がスタートしました。

 今年は次代の日本バドミントン界を担う精鋭たちが終結。
 そこここで活気ある試合が見られました。

 そうした中で注目したのは、先の東日本大震災後の再出発を図った、福島県立富岡高校の選手たちでした。

 現在、富岡高校2年にして既にナショナルバックアップメンバーに名を連ねている桃田賢斗選手。
 シングルス1回戦に登場しました。しかし、相手選手が試合開始早々に負傷棄権。数分間プレイしただけで2回戦進出という結果でした。

 その桃田選手の話。
「震災の時は遠征中だったのですが、それ以来、富岡には戻っていません。先日までは富山県高岡市のトナミ運輸で練習をさせていただいていました。 大人のチームの練習を経験して、何より驚いたのは、体育館全体に張り詰めた緊張感でした。僕らの富岡高校の練習では、緊張感もありますが、 楽しいところもあるから、やっぱり大人のチームの練習とは違います。ああいう緊張感の中での練習を経験して、とても良い刺激を受けました」

 将来の目標は? という問いには、桃田選手から明確な答えが返ってきました。
「高校を卒業する前に、全日本総合で現王者の田児賢一選手(NTT東日本)に勝って優勝したい。そして国際大会でメダル取れる選手を目指します」

 U-19ジュニア日本代表のメンバーである木村百花選手(高3)と大堀優選手(高2)はダブルスで出場。
 震災後は木村選手は日本ユニシス、大堀選手はパナソニックにと、それぞれ別れて練習を積んできました。2人で練習できたのは、大会前の僅かな時間だったそうですが、福万尚子&與猶くるみペア(パナソニック)に果敢に挑みました。

 木村選手の話です。
「選抜が中止になって、この大会が震災後の最初の公式戦です。大会に出てもいいのか悩んだりもしましたし、練習は十分ではなかったけれど、出場する以上は今の自分たちができることを精一杯やろう、2人で声を出して、元気を出して試合をしようと話し合いました」

 大堀選手は、先の桃田選手同様、実業団チームでの練習に大きな刺激を受けたそうです。「パナソニックでは選手の皆さんが海外遠征に出たりで、少ない人数での練習の時もあったのですが、コーチの方々からマンツーマンで教えてもらうこともできたし、廣瀬栄理子選手とも練習をさせてもらって、貴重な経験ができました」と、笑顔が浮かぶ。

 富岡高校の3選手と話していて感じたことは、彼、彼女らのしっかりした言動、発せられる言葉の重さでした。日本中、いや世界中が注目する福島第1原発の事故。否応なく避難を強いられ、1か月にも満たない時間の中で、自己を見失うことなく前を見据える意思の強さに、こちらがパワーをもらいました。

 富岡高校バドミントン部顧問、大堀均先生によれば、福島県内の高校では、再出発への準備が着々と進んでいるとのこと。「震災以後これまで、全国のバドミントンチーム、その関係者の方々に、生徒たちをお預かりいただき、本当にお世話になりました。おかげ様で選手たちは希望を失わず、バドミントンに打ち込めたと思います。今後は福島県の方針のもと、富岡高校バドミントン部は、ゴールデンウィーク明けを目処に、全員が猪苗代で寮生活をしながら、高校生活を再スタートさせるべく準備を進めています」

 なかなか明るいニュースが聞こえてこない福島第1原発の事故ですが、そんな中で富岡高校の選手たちのバドミントンへのひたむきさは、間違いなく希望の灯りと言えるでしょう。

 勝ち上がった桃田選手の、明日以降の活躍、そして富岡高校バドミントン部の今後に、期待を込めて注目しましょう。

                (取材/文 ライター・佐藤純郎)

4月8日 観戦記

 各種目のベスト4が決まりました。
 今大会は日本のナショナルバックアップメンバーとジュニアU-19のメンバーらとの好試合が多く見られています。
 特に今日は2回戦、準々決勝と進む中で、先輩たちの意地や後輩らの果敢な挑戦によって結果が左右しました。

<男子シングルス>
 ベスト4の顔ぶれは次の4選手です。
 佐藤黎選手(日体大3年)、園田啓悟選手(トナミ運輸)、武下利一選手(敬和学園大4年)、銭谷翔選手(トナミ運輸)

 佐藤選手は第1シードのチュー・ハンチョウ選手を16本、16本のストレートで下しました。 「この大会では落ち着いて試合ができているのが好調の原因。何より焦ってムダ打ちしなくなりました。(準決勝の相手の)園田選手にはまだ勝ったことがありませんが、調子の良い今の自分のプレイをしてチャレンジしたいと思います」

 ナショナルメンバーの園田選手がナショナルBの早崎選手に、19本、15本で勝利しました。
「5回目の対戦なのですが、成績は五分五分。気の抜けない相手でした。第1ゲームの序盤は先行されましたが、ここはガマンしてつないでいればチャンスは来ると思いながら試合をしていました。とにかく勝てて良かった」
と語った試合後の園田選手。トナミ運輸に移籍した昨年以降、充実度は目を見張ります。ナショナルメンバーの意地を見せつけた試合でした。

<女子シングルス>
 まず2回戦で注目のカードがありました。
 高橋沙也加選手(パナソニック)
    2(22-20、17-21、21-18)1 奥原希望選手(大宮東高2年)
 共にナショナルBメンバーで、将来を嘱望されている2人の対戦となりました。
 第1ゲーム、高橋選手が先行しますが、奥原選手はブレーキの効いたカットを要所で使い、ジリジリと追いついていきます。
 セッティングとなりますが、高橋選手がエースを2本連続で決めて第1ゲームを先取しました。
 第2ゲームは奥原選手のゲーム。
 奥原選手はカットやドロップなど、多彩なショットを織り交ぜで得点を重ねました。
 一方の高橋選手は、特に終盤の競り合いの場面でミスが目立ち、奥原選手にゲームを奪われました。
 ファイナルゲームは高橋選手の高い集中力が際立ちました。最終的には21-18でしたが、高橋選手が終始先行してゲームを支配しました。
 奥原選手の話。
「負けたけれど、去年のインターハイよりは良い試合が出来たと思います。高橋選手にリードされても、自分で流れを止めて、変えることができたし、良いリズムで戦えている場面も多かった。今日の高橋選手は強い気持ちを感じました。今日が2回目の対戦でしたが、高橋選手の持ち味である上からのショットへの対処法を研究して、次の対戦では勝ちたいと思います」

 ベスト4の顔ぶれです。
 打田しづか選手(日本ユニシス)、樽野恵選手(NTT東日本)、三谷美菜津選手(NTT東日本)。

 今大会の第1シードである打田選手。2回戦、準々決勝と危な気なく勝ち上がってきました。
「久しぶりに良い内容の試合で勝てています。去年は嫌な負け方の試合が続いていました。この大会では自分のやりたいプレイができて勝っている。チーム内での競争とかもありますが、今はまだ自分のことで精一杯」
 言われてみれば、打田選手の心からの笑顔、久しぶりに見た気がします。

 樽野選手は優勝した08年の第2回大会以来のベスト4入りです。
「(準々決勝の)第1ゲームは動きが悪くて、簡単に取られてしまいました(12本)。第2ゲーム以降は開き直ったわけじゃあないけれど、思い切って行こうと。同時に相手の高橋選手が若さのせいなのか、ミスが多くなり始めたので、なんとか私のリズムで戦えることができました。明日はもっと良い試合がしたい」
 樽野選手にも笑顔が浮かびます。けっして好調とは言えないそうですが、それでも勝ち切れるところが樽野選手の真骨頂でしょう。

 昨年の総合でのベスト4入りを契機に、三谷選手の成長ぶりは見事。
 今大会での勝ち上がり方も素晴らしい。
「最近は一日中、ずっとバドミントンのことを考えているようになりました。世界の情勢のことも気になるし。社会人になって以来、レシーブ練習をずっと続けてきて、レシーブ力が向上したと思います。拾って攻めに転じることができるようになった。とにかく今は、負けられないという気持ちがすごく強い。明日も1本、1本集中して戦います」

 そして残りひとつの椅子を巡って波乱が起こりました。
 ナショナルジュニアメンバーの福島由紀選手(青森山田高3年)が、ナショナルBチームの野尻野匡世選手を破ったのです。
 1ゲームダウンからの逆転勝ちでした。
 第2ゲーム中盤までは完全に野尻野選手のペースかのように見えて、4強入りは確実かと思われました。
 ここから福島選手が驚異的な粘り強さで野尻野選手を追い詰めていきました。
「試合前は相手のことをあまり意識しないよう、向かっていくことを考えていました。けっして安定感があるわけでもなく、特別スピードが速いタイプでもないと思っているので、足を使ってできるだけ粘ろうと球を追いました。第2ゲームの中盤あたりから球が見え出してしっかり拾えるようになった。ハイ、その手応えは感じていました。強い選手に勝てて、本当に嬉しい」
 と、福島選手の愛らしい笑顔がはじけました。
 一方の野尻野選手。敗因はスタミナ切れかと思いきや……。
 2回戦はフルゲームの接戦。さらにダブルスにも出場していましたので、3試合目でしたから。
 ところが野尻野選手は、それを即座に否定しました。
「スタミナが切れたとか、足が止まったとかはありませんでした。自分の心の中にある、ひとつの壁を乗り越えられなかったという試合でした。
 ここまでのシングルス2試合は相手(1回戦=田村千秋選手、2回戦=関谷真由選手)をしっかり見ながら試合ができていました。でも、この試合では、年下とかは意識していなかったのですが、自分が集中し切れない場面が多かった。それが今の私の大きな課題です。必ずそれを克服して、次の試合に備えたいと思います」
 悔しい結果だったと思いますが、冷静に自己を見直した末の話を率直に聞かせていただきました。

<男子ダブルス>
 4強です。
 ツァイ・チャーシン&ツェン・チンチュン(台湾)、和田周(日体大4年)&渡邊達哉(日体大3年)ペア、黒瀬尊敏&園田啓悟ペア(トナミ運輸)、嘉村健士(早稲田大4年)&銭谷翔(トナミ運輸)ペア。

 男子ダブルスは準々決勝4試合のうち3試合が日本と台湾の対戦。結果は第1シードのツァイ&ツェン組には屈したものの、日本勢は2勝1敗で、3ペアが準決勝へと駒を進めました。
 嘉村選手と園田選手は八代東高時代からのパートナーですが、今大会では別のパートナーと組んで出場。準決勝での対戦となりました。

<女子ダブルス>
 ベスト4入りを果たしたペアです。
 今別府靖代(ヨネックス)&小池温子(広島ガス)ペア、市丸美里&田中志穂ペア(法政大1年)、浅原さゆり&金森裕子ペア(日本ユニシス)、三木祐里子&米元小春ペア(パナソニック)。

 今別府&小池ペアは東京と広島の“遠距離ペア”です。
「大会の10日前くらいに今別府さんが広島に来てくれて、練習をしています。ペアでの練習量は多くないですが、それを理由に負けたくない。今日の相手、江藤&脇田ペアの脇田選手は同期でもあるので、勝ちたい気持ちがより強かった」(小池選手)
「まだセンターを狙われると譲り合ったりしますが、そういうミスを引きずらなくなりました。明日は学生のペアが相手。受け身に回らず、自分たちが向かって行く気持ちで戦いたい」(今別府選手)

 市丸&田中ペアは青森山田高出身。昨年度の高校選抜、インターハイの王者ペアです。
「大学生になって最初の国際大会でのベスト4はとても嬉しい。自分たちの大会初日を乗り越えようと話していたので、それを達成できました」(市丸選手)
「今日は良い試合ができました。準決勝に向けて気持ちをもう一度作り直して挑みたいです」(田中選手)
「ナショナルBに選んでもらって、練習とか不安なことばかりですが、だんだん2人の意識も高くなってきて、今は充実しています」(市丸選手)
「学校の方は履修登録もまだで、ちょっと心配なのですが、バドミントンと学生生活のメリハリをつけて、しっかり両立させたい」(田中選手)
 高校時代の実績は十分。準決勝では社会人ペアに果敢に挑みます。

 浅原&金森ペアは選手層の厚い日本ユニシスの所属。出場大会は限られていますが、そこでしっかり結果を出しているという印象があります。
「試合をしながら、簡単には崩れない、立て直せる、安定感が出てきたなと実感できています。日頃の練習の成果をしっかり試合で出し切ることが目標です」(浅原選手)
「試合数が少ない分、1試合というより、1ラリー、1ラリーをおろそかにしないで、食らいつく気持ちでプレイしています」(金森選手)
 強くなっている秘密は? と問うと、
「小宮山(元)コーチの指導のおかげです」と声をそろえた2人でした。

 三木&米元ペアは今年、2月にオーストリア国際チャレンジ、先週のニュージーランド国際チャレンジと、2大会で優勝を果たしています。
「オーストリアやニュージーランドにも出場していたペアがこの大会にも出ているので、そういうペアには負けたくないです。まだまだ課題は多いですが、以前よりは試合中、大きく崩れなくなった」(米元選手)
「ここまで来たら、当然、タイトルを取りたい。(準決勝の相手の)ユニシスのペアは粘り強いので気持ちで負けないように」(三木選手)
 チーム名が変わったばかりですが、地元での大会での優勝を狙います。

<混合ダブルス>
 ベスト4入りしたペアです。
 嘉村健士&米元小春ペア、垰畑亮太(日本ユニシス)&三木祐里子ペア、黒瀬尊敏&横山めぐみ(ルネサスSKY)ペア、川口佳介(トリッキーパンダース)&小椋しのぶ(三菱電機)ペア
 全日本総合や社会人大会などでもお馴染みのペアが勝ち上がりました。

 9日、土曜日は準決勝、計10試合が行われます。

                (取材/文 ライター・佐藤純郎)

4月9日 観戦記

 午前11時の試合開始を前に、ナショナルBメンバーを中心に、チャリティーサイン会が行われました。
 またトップ選手らのサイン入りグッズのチャリティーオークションも開催。
 ご参加いただいた方々には、改めて感謝いたします。

 各種目の準決勝が行われました。

<混合ダブルス>
 嘉村健士(早大4年)&米元小春(パナソニック)ペア
        2(21-17、16-21、21-18)1 
           た畑亮太(日本ユニシス)&三木祐里子(パナソニック)ペア
“技巧派ペア”と“豪打派ペア”の対戦。ペアのキャリアで一日の長がある嘉村&米元ペアが競り勝ちました。

 川口佳介(トリッキパンダース)&小椋しのぶ(三菱電機)ペア
        2(11-21、21-14、21-17)1
           黒瀬尊敏(トナミ運輸)&横山めぐみ(ルネサスSKY)ペア
 川口&小椋ペアが逆転勝ち。決勝に挑みます。

<男子シングルス>
 園田啓悟選手(トナミ運輸) 2(21-17、21-17)0 佐藤黎選手(日体大4年)
「これまで負けたことがないので、自信を持って試合に入れました。良い内容で勝ててよ良かった」(園田選手)
 園田選手の言葉を裏付けるかのような、得点差以上の開きを感じました。コートを伸び伸びと動く園田選手のフットワークの良さ、繰り出されるショットの多彩さが目立った試合となりました。

 銭谷翔選手(トナミ運輸)
       2(20-22、22-20、21-16)1 武下利一選手(敬和学園大4年)
 試合後、銭谷選手が振り返ります。
「競り合いに持ち込めれば、何が起こってもおかしくないのが今のバドミントンです。相手選手を格上だとか考えず、先ず自分のプレイスタイルで戦うことを心がけました。苦しい展開の時はガマン、ガマン。何より気持ちで負けないようにと言い聞かせていました」
 一方の武下選手は先週行われたニュージーランド・インターナショナルチャレンジでの優勝を受けての大会。当然、2週連続優勝はターゲットだったはずです。しかし……。 「大会に優勝した直後、次のトーナメントに出場するというのが初めての体験でした。疲れは正直言うとありました。大会を通じて自分の思うような良いペースで戦うことができなかった。でもナショナルメンバーはそういう状況でも勝っているわけですから、自分もそうならないといけないと、試合が終わってから少し時間が経って思っています」

<女子シングルス>
 樽野恵選手(NTT東日本)
          2(25-23、21-19)0 打田しづか選手(日本ユニシス)
 今大会での好調さに自信を深めていた打田選手。一方、勝ち上がりながらコンディショニングに不安をのぞかせていた樽野選手。
 しかしそんな両者の思惑とは全く異なる結果となりました。
 第1ゲーム、打田選手は好調さを見せつけ、20-15と早々にゲームポイントを奪います。しかし、ここでそれまでのアグレッシブな動きが影を潜めてしまうと、まさかの20オールに追いつかれます。試合の流れを手放してしまいました。
 勝った樽野選手、試合後、驚きを隠せませんでした。
「足のつけねに痛みがあって、なんとかプレイしている状態。私の状態というより、相手のミスに助けられながら勝っているだけです」
 しかし勝負どころで見せる切れのあるショットはさすがと感じました。
 明日は2008年第2回大会以来、2度目の優勝に挑みます。

 三谷美菜津選手(NTT東日本)
          2(21-16、21-16)0 福島由紀選手(青森山田高3年)
 三谷選手は女子シングルス出場選手の中で、ただ1人のナショナルメンバー。その肩書きは伊達ではありませんでした。抜群の安定感です。
「年下だけど、やりづらさとかは意識しないようにしました。福島選手は粘ってくるし、クリアとか良いショットがたくさんありました」
 ベスト4で屈した福島選手。
「三谷選手のレシーブが全然上がらなくて、スマッシュを打たせてもらえませんでした。でもこの大会は本当に良い経験になりました。高校生活最後の年なので、ひとつひとつの大会で悔いの残らない試合をしていきたいです」

 決勝戦はNTT東日本のチームメイト対決です。
「これから足のケアをして、試合までどこまで回復するかです」
 と、ややはぐらかせた樽野選手。対する三谷選手は手応えを隠しませんでした。
「ミスをしないで、ラリーをして、自分のプレイができれば結果はついてくると思います」

<男子ダブルス>
 和田周&渡邊達哉ペア(日体大4、3年)
      2(20-22、22-20、21-16)1 ツァイ・ツーシン&ツェン・チンチョン(TPE)
 ファイナルゲームの中盤、9オールから和田&渡邊ペアが9連続得点で一気に抜け出し勝負を決めました。素晴らしいスパートでした。

 黒瀬尊敏&園田啓悟ペア(トナミ運輸)
    2(21-17、21-12)0 嘉村健士(早大)&銭谷翔(トナミ運輸)ペア
 ダブルスプレイヤーとしての実績、或いはコンビネーションの妙で黒瀬&園田ペアが一枚上手の試合をしました。園田選手は単複2冠に挑むことになります。

<女子ダブルス>
 市丸美里&田中志穂ペア(法政大1年)
  2(21-18、21-17)0 今別府靖代(ヨネックス)&小池温子(広島ガス)ペア
 2ゲーム共、ただの一度もリードを許すことなく市丸&田中ペアが完勝しました。
 予想外と言っては失礼ですが、若い2人が今別府&小池ペアの持ち味を完璧に封じ込めた一戦でした。
「相手は経験豊富だし、強いスマッシュを打ってくる、破壊力のあるペア。試合前は警戒していました。今別府選手は高校の先輩ですが、圧されないように向かって行く気持ちを持ち続けました」(市丸選手)
「しっかり守って、とにかくレシーブした球を上げないこと。それを心がけてプレイしました。試合前に想定していたことができたことが勝因です」 “球を上げないこと”は2人共コメントしてくれました。意識が共通しており、それをきちんと実現したこと。この春大学生になったばかりのペアですが、素晴らしい試合を見せてくれました。
 一方、敗れた今別府&小池ペアですが、昨日、江藤理恵&脇田侑(トリッキパンダース)を破った時の勢いが影を潜め、ミスも多い試合となりました。

 三木祐里子&米元小春ペア(パナソニック)
   2(21-18、10-21、21-14)1 浅原さゆり&金森裕子ペア(日本ユニシス)
 両ペアの試合後のコメントが印象的でした。
「第1ゲーム、ファイナルゲーム、どちらも終盤でサービス回りから崩すことできました」(三木選手)
「勝負どころでサービス回りでのミスが多く、そこで逆転を許してしまいました。サービス回り、特に3本目は私たちの課題でもあります」(浅原選手)
 序盤から中盤にかけては浅原&金森ペアが主導権を握っていました。しかし終盤、明らかに後手に回ります。
 ナショナルBメンバーで、国際大会出場経験も多い三木&米元ペアは、サービス回りの重要さが身にしみていますし、対処法が次第に身についてきたと言います。対する浅原&金森ペアはなかなか試合数をこなせていない。その経験値の差が出た試合となりました。
「2ゲームは動きが止まってしまった」(米元選手)そうですが、それを修正する力も少しずつついてきました。
 三木&米元ペアはインターナショナルチャレンジ大会での2週連続優勝を目指すこととなります。

 さて、明日はいよいよ最終日です。
 試合開始前には、先の全英オープンで準優勝を果たした廣瀬栄理子選手(パナソニック)のチャリティーサイン会が開催されます。
 同時にチャリティーオークションでは、トップ選手らが貴重なサイン入りグッズを提供してくれています。
 是非、会場に足を運んで、チャリティーにご参加下さい。

                (取材/文 ライター・佐藤純郎)

4月10日 観戦記

 大会最終日。
 各種目の決勝戦が行われました。
 試合開始前には、場内で、先の全英女子シングルス準優勝を果たした廣瀬栄理子選手をはじめとした、パナソニックバドミントンチームを中心に、ナショナルBチーム有志らが、チャリティーサイン会を開催されました。  目の前で選手からサインがもらえるサイン会は、バドミントンの大会では恒例行事でもありますが、今大会でも盛況で、多くの方々が列を作っていました。
 同時に、今大会は残念ながら不出場だったナショナルチームの廣瀬選手、田児賢一選手(NTT東日本)、池田信太郎選手&潮田玲子選手(日本ユニシス)、そして、この日決勝戦を迎えたオーストラリア・オープン女子ダブルスで優勝した松尾静香&内藤真実ペア(パナソニック)らの、サイン入りグッズのチャリティーオークションも行われました。
 寄せられた義援金は日本赤十字社を通じて、東日本大震災復興のために寄付させていただきます。ご協力、ありがとうございました。

 さて、決勝戦です。
<混合ダブルス>
 嘉村健士&米元小春ペア
        2(21-18、21-7)0 川口佳介&小椋しのぶペア
 第1ゲームは「川口選手の速いドライブに上手く対応できなかった」(嘉村選手)ために接戦となりました。しかし「前に落として、返ってきた球を後ろから攻める」(同選手)というセオリーでリズムをつかむと、17-18から3ポイント連取で、このゲームを奪います。
 第2ゲームに入ると嘉村&米元ペアが一気にスピードアップ。逆に川口&小椋ペアが対応できず、ポイントが離れました。ペア結成3年目。先週のニュージーランド国際チャレンジ準優勝の悔しさを晴らす、国際大会初優勝を成し遂げました。
 嘉村選手。
「ニュージーランドでは決勝で負けて悔しい思いをしました。同じカテゴリーの、この大会で優勝できたのでホッとしています」
 パートナーの米元選手。
「これまで海外での大会にも出場して、経験を積ませてもらったので、優勝という結果を残せて嬉しいです」

<男子シングルス>
 園田啓悟選手 2(18-21、21-16、21-16)0 銭谷翔選手
 ナショナルチームの園田選手がBチームの銭谷選手に意地を見せました。
 試合は銭谷選手の「気持ちで負けないこと」との昨日の言葉どおり、気迫溢れるプレイを見せ、主導権を握り、第1ゲームを奪います。
 園田選手は銭谷選手を崩したかに見えても、最後の1本でミスという、惜しい展開で失点を重ねました。
 第2ゲームに入ると園田選手がスピードを上げ、「自分から仕掛けていきました」(園田選手)。そんな園田選手に対し、銭谷選手は「やや圧されてしまいました」。第1ゲームではあまり見られなかったミスが銭谷選手に出て、決着はファイナルゲームに持ち込まれることとなりました。
 そのファイナルゲーム。園田選手、6-1とスタートダッシュをかけます。
「序盤にリードできたことでペースを握ることができました」(園田選手)
 一時は銭谷選手に追撃も許しますが、序盤のアドバンテージを活かし、園田選手が今大会の初優勝を成し遂げました。
「ナショナルチームの一員としての意地もあったので、優勝できて素直に嬉しいです」
 準優勝の銭谷選手。
「勝負どころで、やや受け身になって、相手に、先に仕掛けられたことが敗因だと思います。相手の球に対応しようとすると、展開が難しくなるのは分かっていたのですが」

<女子シングルス>
 三谷美菜津選手 2(21-10、21-10)0 樽野恵選手
 ナショナルチームの三谷選手の圧勝となりました。樽野選手は傷めていた左足付け根の痛みをこらえながらのプレイ。時おり樽野選手の切れ味鋭いショットも見られましたが、この試合では単発で終わってしまいました。三谷選手は安定感を増した確実なショットで得点を重ねました。三谷選手、インターナショナルチャレンジ以上のカテゴリーの大会では初めての優勝です。その三谷選手。
「先輩の調子は気にせず、集中力を切らさず、自分のプレイをすることに徹しようと試合に臨みました。まだまだ課題は多いのですが、この試合に関しては最後の1ポイントまで集中力を切らさずプレイできたことは収穫です」
 樽野選手。
「試合を重ねるごとに痛みがひどくなって、最後は悔しい試合をしてしまいました。しっかり治して次の大会に備えます」

<女子ダブルス>
 市丸美里&田中志穂ペア
         2(19-21、21-18、21-14)0 三木祐里子&米元小春ペア
 大学1年生になったばかりの若いペアが、抜群のゲームマネジメントを見せて国際大会初優勝を果たしました。
 第1ゲームは、肩のテーピングが目立つ米元選手に球を集めます。その理由を市丸、田中両選手は声をそろえて明かしてくれました。
「三木選手の強打は警戒しなければならないので、米元選手に打たせるようにしました」
 しかし第1ゲーム終盤、三木&米元ペアがサービス回りの攻防で優位に立ち、逆転で奪いました。
 1ゲームを失っても、市丸&田中ペアに動揺は見られませんでした。新たな戦略を用い始めます。レシーブを相手ペアのバック奥、深いところを狙ったのです。後衛を務める三木選手はラウンド気味のスマッシュを強いられ、威力が軽減されてしまいました。
「特に試合中に話し合ったわけではないです。アイコンタクトで自然にそういう返球をするようになりました」
 さらに「2ゲーム中盤で足が止まってしまいました」(米元選手)という事態が相手ペアに起こり、俄然、市丸&田中ペアは攻勢に出ます。
 ファイナルゲーム。5-7から5連続得点で優位に立つと、その流れを失うことはありませんでした。15-14と詰められますが、ここから6連続得点で勝負を決めました。勝利の瞬間、固く抱き合った2人ですが、その後は相手ペア、審判団へのあいさつもきちんとし、清々しい印象を残しました。
「今日は勝つことができましたが、ナショナルBでも私たちの実力は下の方なので、どんどん先輩に勝てるようになりたいです」(田中選手)
「私たちは敢えて進学という進路を選択したので、“大学に行って弱くなった”と言われないよう、しっかり練習を積んで強くなりたい。国内、海外の大会で勝てるペアになりたいと思います」(市丸選手)
 青森山田高で培われたハイレベルなゲームマネジメントに驚嘆させられた一戦でした。

<男子ダブルス>
 黒瀬尊敏&園田啓悟ペア 2(21-14、21-14)0 和田周&渡邊達哉ペア
 2ゲームとも競ったのは中盤まで。そこから一気に黒瀬&園田ペアが連続得点を重ねて抜け出しました。試合巧者ぶりを見せた黒瀬&園田ペアの強さが際立った試合でした。
「シングルスをしていても、ダブルスから得られることは多いです。まだまだ若いので、もうしばらく単複兼ねて大会に出場していきたい。2冠を取れて嬉しいのひと言です」
 園田選手、ナショナルチームの誇りを見せ付け、充実感に満ちた大会となりました。

 5回目の開催となった『大阪インターナショナルチャレンジ2011』が終了です。今大会では日本バドミントン界の次代を担うであろう選手らの活躍が際立っていました。
 5月からはロンドン五輪の出場権を争う戦いが始まりますが、そうした世界との熾烈な戦いには、バックアップメンバーの充実も重要です。
 厚い選手層を構築するための強化が順調であることをうかがわせる大会でした。

                (取材/文 ライター・佐藤純郎)