公益財団法人日本バドミントン協会

観戦記 11月30日

2019年度 第73回 全日本総合選手権大会

  

11月30日(土)準決勝

男子シングルス準決勝

相手を寄せ付けない本物の強さ。桃田、V2へマジック1

2
  • 21-11
  • 21-12
0
  • 坂井 一将(金沢学院クラブ)

かつてこれほどまでに常勝を期待される選手がいただろうか。数多くの上位国際トーナメントを転戦する中で、圧倒的勝率を誇り優勝を重ねる世界チャンピオンの桃田賢斗。この全日本総合でもその存在感は群を抜いており、この準決勝においても詰めかけた観客の誰もが勝利を期待する、異様な雰囲気で試合は行われた。相手は男子シングルスのナショナルメンバーで最年長の坂井一将。スピードと長身から繰り出す強打に定評のある実力者である。古巣であり地元チームである金沢学院クラブに復帰して最初の総合だけに気合十分での挑戦であった。

第1ゲーム、序盤から男子シングルスらしいスピード感あるラリーが展開される。桃田がスマッシュを起点にフロントコートに詰めてプッシュを決めれば、坂井も早いタッチのネット勝負で優位に立ち、上げさせた球をミドルコートからスマッシュで沈めるなど、ハイレベルなショットの応酬で会場は一気に盛り上がる。繊細なネットショットとコースを的確に突いたラリーで組み立てる桃田が先行し、何とか高い位置でシャトルを捉えて攻撃を仕掛ける坂井が追っていく展開となり、11-9で折り返す。ゲーム後半になると、組み立てのうまさを見せた桃田が坂井を振り切っていくラリーが増え、徐々に点差を引き離す。我慢したい坂井であったが、徐々にコントロールを乱してついていくことが出来ずに、このゲームは桃田が21-11で奪う。

第2ゲームに入ると、桃田は要所でのスマッシュを相手のボディに決め、強打でも優位に立つようになる。素早くシャトルの下に入り、自在にショットを操っては甘い球に飛びついて決めるなど、引き出しの多さを見せて14-4と大量リードを奪う。坂井も経験がなせる我慢のラリーで食らいつき、チャンス球を確実に沈めて得点シーンを作り出すが、攻守ともに桃田に分があった。苦しい体勢からも正確なメイクフェイスを見せてリターンし、必打の場面では強力なスマッシュを突き刺す。試合を通して一度もリードを許すことがない完璧な内容で、桃田が21-12と圧倒し、勝利を呼び寄せた。

試合後に桃田は「序盤にネットの攻防を嫌がる場面があって、踏み込みが遅くなってしまったので、そこは明日に向けて修正したい。」と冷静に今日の反省点をあげ、決勝戦に向けては「あと明日1試合なので、多くの会社の人も含めて応援してくれる方に恩返しできるような試合をしたい。」と引き続き感謝を胸に戦いきる決意を語った。

一方3位でこの大会を終えた坂井は「昨日までの3試合とは格段の差がある内容だった。振り回され、最後は足がとられることがゲーム中何度もあり厳しい試合展開であったが自分としてはベストを尽くせた試合だった。ベスト4に入ったことで石川の地元の方々、スポンサーに恩返しができたと思う。」と準決勝の壮絶さと共に、得た充実感を明かしてくれた。

男子シングルス準決勝

同チーム同士の熾烈な準決勝。78分の試合を制した西本が王者への挑戦権を得る

2
  • 16-21
  • 21-17
  • 24-22
1

今年の全英オープン以来3度目の対戦となるこの二人は対戦成績1−1でこの試合を迎えた。お互い一歩も譲らない戦いはファイナルゲームの延長ゲームまでもつれる熾烈な戦いとなった。 第1ゲームは序盤から常山の勢いが光った。奥に球を出し、西本に上から打たせない配球で、隙があれば左右に跳びつきライン上にスマッシュを叩き込む。自ら流れを作り、11-6とリードしてインターバルを迎えた。一方、西本は出だしから常山の勢いに苦しめられながらも、常山の上からのショットを丁寧にレシーブすることでラリー戦に持ち込み、徐々に自分のペースを掴んでゆく。後半になると西本が上から打つシーンも徐々に見られ、着々と点数を追い上げていく。一時1点差まで迫ったものの捉えきれず、第一ゲームは常山が21-16で先取した。

第2ゲーム、徐々にペースを掴んで行った西本に攻めのプレーが見え始める一方、常山のショットが立て続けにバックアウトとなり、11-6と、西本リードでインターバルを迎える。しかし、インターバル明け、息を吹き返した常山はあっという間に5連続得点で11-11と追いつく。「追いつかれた時は攻めるしかないと思った。」この時をこう振り返った西本は得点を決めるたびに一段と声をあげた。その後シーソーゲームにもつれるも、最終的には西本が逃げ切り、このゲームは西本が21-17で取り返した。 決着はファイナルゲームに持ち越された。ファイナルゲームも探り合う二人はお互い冷静なゲーム展開をみせるも、隙があれば攻め込み、確実に得点へとつなげていく。序盤連続得点を得た西本はリードし11-8で折り返す。1時間を超えたこの試合もいよいよ終盤へと差し掛かり、両選手気持ちがぶつかり合うこととなった。西本がクロススマッシュで決めると、即座に常山もクロススマッシュで取り返す。常山が連続得点で17-17と追いつく。最終的にマッチポイント握ったのは西本。しかし、そこで諦めないのが常山である。どんな球も追いかけ、球が上がってくれば攻めるプレーは会場を沸かせた。一時は常山がマッチポイントを握り返すも、最後は常山のクロスショットがわずかにサイドアウトとなり、西本が24-22として昨年に続き決勝へと駒を進めることとなった。

西本は試合後、「しぶとさが自分の長所なので、それを出せてよかった。明日は大勢のお客さんの前でできる喜びを噛み締めながらプレーしたい。手の内を知っている同士、ランキングも上だが気持ちで引けをとることなく勝ちにいきたい。」とコメントしている。 一方惜しくも敗れた常山であったが、「自分なりにいいプレーができたと思っている。またすぐに試合があるので修正してつなげていきたい。」と語った。

男子ダブルス準決勝

スピートで圧倒!連覇に向けて視界良好

2
  • 21-12
  • 21-16
0

世界ランキング4位の園田/嘉村が総合初のベスト4入りを果たした若手成長株の古賀/齋藤を迎え撃った。ノーロブ戦法、高速ラリーを得意とする園田/嘉村に対して、大学時代からの抜群のコンビネーションと強力なアタック、速い展開への高い反応を見せる古賀/齋藤がどこまで通用するか注目が集まった。

第1ゲーム、「サーブ周りから相手の方が速くうまく対応できずレシーブに回ってしまった。」と齋藤が話したように、園田/嘉村が一気に襲い掛かる。出鼻を挫かれた古賀/齋藤は反撃の糸口を見つけられないまま、園田/嘉村が21-12を簡単に奪う。

第2ゲームも攻撃の手を緩めない園田/嘉村が有利に試合を進めていく。高く奥までのレシーブと左右にドライブを打ち分けるラリーで古賀/齋藤が3連続ポイントを奪うも、自分たちの得意のプレースタイルを貫いた園田/嘉村が攻め切って21-16で決勝進出を決める。 試合後、嘉村は「たくさんのファンの前で楽しく自分たちのプレーをしたい。」と話せば、園田は「一本一本しっかり戦いたい。一本決めた後でも次に何を決めてやろうかという気持ちで戦いたい。」と4度目の優勝(2連覇)に向けて語った。敗れた齋藤は「ベスト4に入れたが、まだまだ上との差があると思う。全体的にレベルアップしたい。」と話した。

男子ダブルス準決勝

高い第一線の壁。遠藤/渡辺が貫禄の勝利で4年連続の決勝戦へ

2
  • 21-15
  • 21-12
0

世界ランキング6位と、国際大会最前線で活躍する遠藤/渡辺に対し、ナショナルB代表として実力をつけてきた岡村/小野寺が対戦した。昨年の準決勝と同じカードであり、岡村/小野寺にとっては1年間の成長を見せたいところだ。

第1ゲーム、ゲームを牽引していったのは遠藤。百戦錬磨のベテランは、ひと際早いタッチと丁寧な球回しでラリーの主導権を得て、強打につなげて得点をあげる。その高いレベルで安定したプレーが、10歳差でペアを組む渡辺の緩急に富んだアタックにも好影響を与え、テンポよく先行していく。岡村/小野寺もスピードでついていき、小野寺の思い切りのいい出足を起点に反撃を行うが、7-7、9-10といった場面でのサーブミスで波に乗り切れない。相手のミスの後にはしっかり攻め切って得点を重ねた遠藤/渡辺が後半引き離す。18-13の場面ではインプレー中に遠藤がラケット交換をしつつも、ペアでしっかり凌いでその長いラリーを制すなど、観客を沸かせる。最後は小野寺のスマッシュがアウトになり21-15で遠藤/渡辺がゲームを先取した。

第2ゲームに入っても遠藤/渡辺にラリーの分があり、先行していく。岡村/小野寺も岡村が鋭いスマッシュ、プッシュを連打して組み立て、スピード感あるラリーを演出していくが、相手のディフェンスを突破しきれない。11-8、遠藤/渡辺がリードして折り返すと、後半は高い跳躍とそこから繰り出す多彩なショットで相手の脚を止め、次々に球を沈めていく。遠藤がスマッシュで打ち抜けば、渡辺はドロップでノータッチを奪い、攻勢のまま進んでいく。最後は遠藤のアタックレシーブでエースを取り、21-12として危なげなく遠藤/渡辺が制し、4年連続となる決勝戦進出を決めた。

  

貫禄のストレート勝ちを収めた遠藤/渡辺であったが、試合後には「相手ペアの成長を感じた。内容的にはレシーブが甘くなってやられる場面や、自分たちが前に詰めながらもラケットがしっかり上がっていないなど、細かい反省点がいくつもあったので、決勝に向けて修正したい。(遠藤)」「1ゲーム目のはじめはとらえられる、押される場面も多く、続けられると苦しいところだったがしっかり対策できた。こういう点の修正・対策はできないと決勝戦も厳しいので、しっかり取り組んでいきたい。(渡辺)」と、さらに気を引き締めて明日の決勝戦を戦う姿勢を垣間見せた。

女子シングルス準決勝

歓喜の、そしてあらたな飛躍へつなげる一勝。大堀が山口を下して初の決勝へ

2
  • 11-21
  • 21-18
  • 21-18
1

ジュニア時代からしのぎを削り合っている、この大会現在2連覇中で日本ランキング1位の山口と日本ランキング4位の大堀が準決勝の舞台で、最後まで試合の行方が予想できない激しい試合を繰り広げた。

第1ゲームは序盤から完全に山口がペースを掴み、大堀には硬さがあるように見えた。山口は女王として安定した精度の高いショットで着々と得点を重ね、相手のフォア奥を執拗に攻めるなど1-2からの5連続や7-5からの7連続ポイントなど相手を大きく突き放した。一方の大堀は、精彩を欠いたプレーでミスショットが目立つスタートとなった。大堀はペースを掴むことができず、第1ゲームをあっさりと相手に与えた。

第2ゲームを迎えると、試合後に大堀自身が「我慢、我慢を心がけ、勝ちを意識しないで自分のプレーに専念した」と振り返るように、第1ゲームで目立ったミスを修正してペースを取り返した。山口も持ち前の粘り強さと一瞬のスキを見逃さない集中力で得点を重ねるが、相手の鋭いドロップショットやネット際での攻防で劣勢となり10-12から6連続で得点され大きくリードを許した。しかし、18-10で大堀リードの場面、大堀が決定的なチャンスにまさかのミスショット。息を吹き返したように山口が十八番のダイブでしつこくディフェンスして得点すると、バックハンドサービスに切り替えてスピードを上げるなど勝負強さを見せて5連続得点で17-19まで追いつくも一歩及ばず、このゲームは大堀に奪取される。

  

両者一歩も譲らぬ第3ゲーム、ゲーム中盤まで山口リードで進んだ。山口の前後に揺さぶる正確な配球と要所で見せる強烈なスマッシュで得点を重ねる。大堀もネット前の攻防で優位にラリーを進め、食い下がる。勝敗を分けたのは終盤の集中力だった。細かいラリーが続き、少しのミスが命取りとなる中、粘り強く自分のプレーで勝負した大堀が、13-16から20-16まで7連続得点で一気に逆転した。最後は山口のショットがサイドラインアウトとなり、軍配は大堀に上がった。

山口は試合後のインタビューで、「残念で悔しい。全体的にスピードが上げられず自信を持ってプレーすることが少なかった。練習をしてより良いプレーができるように頑張りたい。」と述べた。 大堀は、「終盤の我慢勝負の戦いを乗り越えることができたことは内心面での成長の証だと思う。明日の試合は今日以上のパフォーマンスが出せるように全力で立ち向かいたい。」と語った。

  
女子シングルス準決勝

最後まで自分らしいプレーで勝利を呼び込む

2
  • 14-21
  • 21-13
  • 21-11
1

昨年の世界女王をもってしても3年間遠ざかっている日本一のタイトル。プロ転向して初めてこの大会に臨む奥原が、4年ぶりの優勝を目指して準決勝に登場、昨年まで同僚であった髙橋沙也加との一戦となった。共にここまで順調な試合運びで勝ち上がってきた2人の対戦に会場の注目が集まった。

第1ゲーム、積極的なプレーで仕掛けたのは髙橋。持ち前の攻撃的スタイルでスライスショット、スマッシュを多用し、素早くネット前に詰めていって高い位置でのネットプレーでプレッシャーをかける。奥原得意のラリーに持ち込ませることなく、切れ味鋭いショットを次々と沈めていく。中盤にはミスを重なり一時逆転を許すが、クロスショットを有効に用いた髙橋が見事な攻めを見せて9連続得点、21-14とゲーム先取に成功する。

第2ゲームに入っても攻撃的な組み立てで襲い掛かる髙橋であったが、順応を見せた奥原にラリーに持ち込まれると、より厳しいショットを狙ってミスが増えてしまう。ドリブンクリアやスライスショットのコントロールを乱した髙橋と対照的に、動きの切れを増していく奥原が突き放して21-14で取り返した。

  

互いに今大会で初めて戦うファイナルゲーム、自分らしさを見せたのは奥原だった。リアコートへ押し込むクリア、ラウンドから放つ切れ味鋭いスライスショット、相手の意表を突くドロップショットと、多彩なショットの数々で相手の脚を止めて得点を重ねていく。序盤の飛び出しから全く危なげのないゲーム運びを見せた奥原が終始圧倒し、最後は相手のドリブンクリアをスライスショットで沈め、21-11として決勝進出を決めた。

4年ぶりの日本一まであと一勝とした奥原は試合後「相手のペースで進んでいった試合だったので、苦しい展開でした。最初から相手のショットについていけなかったことは反省点ですが。今回はタイトルにこだわってきたので、今日の準決勝を乗り越えたのは私にとって大きいことだと思う。明日の決勝戦も今日と同じく左利きで向かってくる選手が相手なので、強い気持ちを忘れずに、最後まで自分らしい試合をしたいです。」と語り、タイトル再奪取に向けての手ごたえは十分そうだ。

女子ダブルス準決勝

ファイナルゲームを制して、3連覇まであと一つ。

2
  • 21-17
  • 16-21
  • 21-14
1

この2ペアの対戦は、2017年は2回戦、2018年は準々決勝、今年は準決勝と3年連続のカードとなった。準々決勝で格上を破った勢いで志田/松山が世界ランキング3位の福島/廣田にどう戦うか注目が集まった。

1ゲーム目は、素早い反応と小気味よいローテーションからの連打で5連続ポイントを奪った志田/松山が抜け出す。アタック力と勢いがあるだけにこのままいくのではと思われたが、福島/廣田は相手を左右に大きく動かすレシーブ、巧みなゲームメイクで8連続ポイントを奪い返してそれを許さない。その後、お互いに点を取るも、福島の強打で前に出てからのプッシュ、廣田のクロスレシーブ、福島のスマッシュで決める3連続ポイントで21-17とする。

2ゲーム目は、後衛の松山のスマッシュを起点に志田/松山が巻き返しを図る。お互いに一歩も譲らない展開で15-15までシーソーゲームが続く。「後半自分たちのミスが出てしまった。」と廣田が振り返ったように、前後左右に揺さぶられながらも集中力を切らさなかった志田/松山とは対照的にミスが重なり、16-21と奪われてしまう。

ファイナルゲームに入ると、ミスを修正し、スピードを上げた福島/廣田が序盤から連打で攻め立てて13-6と流れを引き寄せる。長いラリーでも我慢強くリターンし、スピードとショットの精度が落ちないのは、さすが世界ランカーと言える。最後は廣田がスマッシュで21-14として決勝進出を果たした。

試合後、福島は、「明日(永原和可那/松本麻佑(北都銀行))は、高いところから打ってくるので、うまく対処していきたい。」と3連覇に向けて語った。一方、敗れた志田は「ショットの質だったり精度だったり厳しかった。単純ミスなどが多く力の差を感じたが,ファイナルまでいけたのは良かったが。」と話せば、松山は「最初から最後まで自分が前衛の時、触らせてもらえなかったり、ラリーが長くなると我慢できずにミスが出てしまったりと最後まで自分たちのペースでやらせてもらえなかった。全日本総合でベスト4に入れたのは大きい。今後の自信につなげたい。」と話した。

女子ダブルス準決勝

3度目の正直で準決勝突破。世界女王が満を持して決勝戦行きを決める。

2
  • 21-11
  • 22-20
0

世界選手権2連覇という輝かしい活躍を見せながらも、ここまで全日本総合のタイトルと縁がない永原/松本が登場し、この大会5度の優勝を経験している髙橋/松友との準決勝に臨んだ。髙橋/松友にとっては、現在世界ランキングで日本人ペアの3番手に甘んじでおり、五輪レース佳境を勢いづけて臨むためにも何としても勝ちたい大事な一戦であった。

長く激しいラリーから始まった第1ゲーム、序盤からペースをつかんだのは永原/松本であった。ディフェンスの場面でも常にフロントコートへの意識を強く持ち、相手のタッチが遅れると見るやネットに詰めてシャトルを叩き込む。これに持ち前のアタック力が重なり、主導権を渡さない。髙橋/松友はミドルコートのスペースをうまく突いて、相手をかき回す配球を見せるが、崩れても力強くコンタクトしてくる相手に決め切れない。終始リードを保った永原/松本が21-11として幸先よくゲーム先取した。

第2ゲームに入ると髙橋/松友がネット間の攻防を制して次々に球を沈めて主導権を握る。ラリー戦でも粘りのレシーブで相手のミスショットを誘い出すなど、先行してゲームを進めていき20-18とゲームポイントを握る。しかしここで髙橋のサーブがアウトとなり、場の空気が一転する。ここを好機と見た永原/松本が怒涛のアタックで決めて20-20として延長戦に持ち込む。次の1点に注目が集まる中、松友が今日精度を上げきれなかったバック前でのプレーでミスをしてしまうと、最後は松本が高いポジションで放ったヘアピンでノータッチを奪い、永原/松本が嬉しい決勝戦進出を決めた。

試合後に「2年前に対戦し、負けた時の試合が印象的で、タカマツペアを目指してここまでやってきたので、そのペアに勝てたことがとても嬉しいです。」と永原が喜びを語れば、松本は「トップでやってきたペアに勝てたことはとても大きなこと。明日も引かずに自分たちのプレーを出したい。」と話し、充実感を得ながらもあと1勝に迫った日本一に向けて気を引き締めていた。  一方、悔しい敗退となった髙橋/松友は共に「10年以上総合に出場し戦ってきて、この大会での経験が自分たちを成長させてくれたと思っている。」とこの大会への思いを吐露し、「オリンピックレースはまだ残っているので、最後までしっかり戦っていきたい。(松友)」「後悔しないように、また怪我をしないように注意して最後まで頑張っていきたい。(髙橋)」と残りのレースもタカマツペアとして駆け抜ける決意を語ってくれた。

混合ダブルス準決勝

華麗にジャンプアップ、西川/尾﨑が2度目の総合で決勝戦進出を決める

  • 西川 裕次郎(NTT東日本)
  • 尾﨑 沙織(NTT東日本)
2
  • 21-13
  • 21-10
0
  • 金子 祐樹(日本ユニシス)
  • 中西 貴映(日本ユニシス)

5月のランキングサーキット準優勝の金子/中西と全日本社会人優勝の西川/尾﨑が対戦した。両ペアとも昨年度からのペアリングで、共に昨年の総合はベスト8、好試合が期待される。長身で左利き同士、攻撃的な金子/中西のペアを前に、西川/尾﨑はいかに尾﨑がチャンスを演出して、西川の強打につなげていくのかが鍵となるだろう。

1ゲーム序盤、西川の強打が冴える。一方の金子/中西はお互いにシャトルをお見合いするなど、コンビネーションに精彩を欠く。勢いよく尾﨑が前に入ってチャンスを作れば、西川がスマッシュを沈めていく。強打が武器の金子/中西は良さを出せないまま21-13で西川/尾﨑が奪う。 2ゲームに入っても流れは変わらない。「相手のスピードあるプレーに後手後手になってしまった(金子)」、「女子同士の戦いで相手に先に触られてしまった。女子が作るべきラリーができなかった(中西)」と振り返ったように、早いタッチで揺さぶり続けた西川/尾﨑が主導権をしっかりと握る。最後は西川が金子のスマッシュをオープンスペースにリターンし、21-10でゲーム。

試合後、西川は、「(決勝戦のセンターコートは)簡単に立てる場所ではないので,楽しんでプレーしたい。昨年(準々決勝で渡辺勇大/東野有紗と対戦した時)は10本12本でやられた。今回どれだけやれるかチャレンジしたい。サービス廻りでミスしないように、しっかりラリーになれば、チャンスがあるのでは。」と話せば、尾﨑は「思いっきりやるだけなので頑張ります。(東野選手は強打があるので、)男子ダブルスを相手するつもりで戦う。」と決勝に向けた強い気持ちを語った。

混合ダブルス準決勝

世界トップランカーとして、貫禄のプレーで会場を魅了

2
  • 21-15
  • 21-13
0

世界ランキング4位と世界トップで戦っている大会2連覇中の渡辺/東野が若手で予選からの出場ながらシード選手を破ってのベスト4入りを果たした緑川/齋藤が対戦した。

1ゲーム目はエンジン全開の渡辺がシャトルの下に素早く入って強烈なジャンピングスマッシュを次々と相手コートに突き刺し、10-3と主導権をがっちりと握る。緑川/齋藤も必死にレシーブするもスピード、パワーで上回った渡辺/東野が21-15とした。

 2ゲーム目に入って、渡辺の強打に慣れてきて緑川/齋藤ペアも緑川が後衛で作って、齋藤が前で沈めるパターンで、お互いに点を取り合う。8-8と競った場面で「突く球だったり落とす球だったりを混ぜて,後ろから勇大君にゲームを作ってもらった。」と東野が振り返ったように渡辺が後衛でロビングが上がってくるのを待ち構えている、渡辺がジャンピングスマッシュで崩して、東野が前でしっかりと決めて突き放しをかける。最後は東野がプッシュを決めて、21-13と危なげないゲーム運びで3連覇に王手をかけた。

試合後、「初戦の試合より良く動けて良かった。内容が結果として表れた。年上として良い試合ができた。」と渡辺が話せば、東野は「1ゲーム目は勇大君のショットで一気に行けた。2ゲーム目は競ったところから抜け出せて良かった。」と充実した試合内容について話した。敗れたものの、初のベスト4入りを果たした緑川が「自分たちのやりたいことはできたが、相手の一球一球が上回っていた。」と話せば、齋藤は「ラリーも続けることができた」と手ごたえを感じつつ、さらなるレベルアップを誓った。

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